「国境を越える歌声」ネパールで17年、スンダリミカが紡いだ文化の架け橋

2025/04/28 08:18

「国境を越える歌声」ネパールで17年、スンダリミカが紡いだ文化の架け橋


  東京・大田区生まれのスンダリミカさんは、早稲田大学在学中にバンド活動を開始。1993年のネパール旅行で現地の民謡に衝撃を受け「レッサンフィリリ」を習得し、帰国後「スンダリバンド」を結成。出版社勤務の傍ら音楽活動を続け、1999年には音楽修行のために単身カトマンズへ移住。

国民的歌手に師事した挑戦

ネパールでは国民的歌手ミラ・ラナから歌唱を、打楽器の巨匠ヌチェ・バハドゥール・ダンゴールから演奏技術を学ぶ。2003年に発表したデビューアルバム『スンダリ』はネパール語と日本語の2言語で録音され、現地で高い評価を獲得。2004年にはネパール国王から文化功労勲章「ゴルカダクシンバフ勲4等」を日本人初受章。日本のマスコミでも大きく取り上げられる。[*1]

 
「友好の歌」でつなぐ絆


2015年のネパール大地震後には復興支援ソング『心を一つに~エカタコ ギート ガウンダイ~』を制作。日本各地でチャリティイベントを開催し、両国の若者を巻き込んだ支援活動を展開した。その想いは「TERAKOYA Project」などの教育支援を通し、次世代の文化交流として受け継がれている。

 
若い女性へのメッセージ

「プロの歌手とはお金を稼ぐことより、覚悟を持って文化を伝えること」と語る彼女の生き方は、国境を越えた自己実現の可能性を示す。ネパール語で「美しい女性」を意味する「スンダリ」の名の通り、音楽でアジアの架け橋となり続ける姿勢が、多様な生き方を模索する現代女性の羅針盤となる。「心意気はプロの歌手として、2つの国の友好のために歌い続ける」この言葉に込められた覚悟が、異文化の中で自らの道を切り拓く原動力だ。

ミカさんは、9月19日に大阪関西万博会場で行われる、第13回国際紅白歌合戦[*2] にも出演が決まっている。

ネパールは、人口3000万の内、約600万人が海外で働き、家族に仕送りをしているといわれている。日本でも、多くのネパール人が活躍しているが、日本人でネパールに長く滞在し、その現状と問題点を理解しながらも、歌を通してその文化を伝えているミカさんの存在はとても貴重だ。

2025年4月26日、27日で初めて、大阪でも『NEPAL FESTA』[*3] が開催されたが、彼女は、多くの日本人にネパールのことを理解してもらおうと、孤軍奮闘していた。

国際紅白歌合戦実行委員会の代表[*4] としても、彼女の活躍を願っている。

( グローバルコミュニティー主宰 宮崎計実)

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「国境を越える歌声」ネパールで17年、スンダリミカが紡いだ文化の架け橋
https://www.yokosojapan.net/article.php/20250428mika_international_ja

[*1] https://sundarimica-nepalsupport.jimdofree.com/%E3%82%B9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
[*2] https://www.irws.org/
[*3] https://osaka-ihouse.net/event/2025-4-26-27nepalfeskansai/
[*4] https://activo.jp/users/112877