2019/02/19 05:05

世界に日本の不動産事情を紹介 塩見紀昭代表 明和住販流通センター

国際人
 

世界に日本の不動産事情を紹介

 

 (2012年ブラジル リオデジャネイロの国際会議にて 日の丸を持つのが塩見氏)

不動産管理業と国際化。一見あまり関係がないように思われるが、実は、日本が今、世界の不動産管理業者の注目を集めている。韓国からも日本の業界に学ぼうと視察団が頻繁に訪れているという。世界各国の不動産業者のネットワークを持つ、日本で最初の全米不動産管理業協会(IREM)の公認不動産管理士。株式会社明和住販住宅流通センターの塩見紀昭氏にお話を聞いた。


塩見 紀昭氏 プロフィール

 

  (株)明和住販流通センター 代表取締役

昭和62年、マンションデベロッパーから投資型マンションの賃貸管理部門として同社を設立。売買業界と比べ、賃貸業界の遅れを痛感、米国の進んだ賃貸管理業(プロパティマネジメント)に触れ、そのシステムを学ぶ。「プロパティマネージメント」とは資産を『投資商品』として考え、その投資効率を最大限まで高めるための管理手法。本場の「プロパティマネージメント」を習得すると同時に、アメリカ最大の賃貸管理業団体IREM(Institute of Real Estate Management:全米不動産管理業協会)が教育・認定するCPM(Certified Property Manager:公認不動産管理士)を日本で初めて取得。世界各国の不動産業者との幅広いネットーワークを利用し、日本の不動産事情を世界にも発信。財団法人日本賃貸住宅管理協会理事など多くの不動産関連団体でも要職を歴任。

株式会社明和住販流通センター

東京都世田谷区若林 3 丁目 4 番 11 号 第 7 明和ビル

代表取締役 塩見紀昭

TEL03-5430-5100 FAX03-5430-5101 E-mail : info@meiwa-g.co.jp

 1ROOM マンションの管理・売買一筋 27 年。 2014 年現在 8400 戸の物件を東京、神奈川、埼玉で管理。プロパティーマネイジメントの一つとして早くより確実に市場のニーズをつかみサービスを提供することで、不動産価値を高めると共に高い稼働率を維持している。

起業のきっかけは?

つい先日も、韓国から20社ほどの不動産業者の訪問を受けたが、最初に起業した時は、まさかこんなことが将来起こるとは想像もしていなかった。起業のきっかけは、とてもシンプルで、元々は、不動産の売買の仕事をしていたが、年子の弟が、不動産投資の事業で成功したこともあり、その物件の管理をすることになった。そしてその業務に関わっていくうち、売買業と比較すると管理業がまだまだ制度的に遅れていることを感じた。同時にそれは、ビジネスチャンスであると思い、先輩の経営者に教えを請い、自分なりに知識を蓄えていった。自分自身で一から一件ごとの契約書を作るなど、何もかも手探りで始めたが、多くの素晴らしい先輩経営者にも巡り会い、26歳、たった一人で作った会社も、順調に業績を伸ばすことが出来た。そして、企画委員として歩んできた日本賃貸管理住宅協会(日菅協)でも今では理事職を務めるまでになった。

 

(2012年ブラジル リオデジャネイロ国際会議で)

米国の公認不動産管理士資格を取得したきっかけは?

1990年代後半に、アメリカから不動産証券化というアイデアが日本にも入って来た。新聞紙上などでも話題になったが、私も1996年、日菅協の有志とアメリカに視察に渡った。そして、とても進んでいるアメリカの不動産管理の理論的な考え方に触れ、研究会を立ち上げることになった。私はその研究会の担当でもあったので、米国の公認不動産管理士を取得することになった。この資格は世界中に広がり、事実上の国際標準になっている。

 

(2012年中南米ガティマラの大会で発表する塩見氏)

(2012年中南米ガティマラの大会で)

アメリカの人たちの自分たちの活動を標準化していく考え方には私たちも学ぶことが多いが、この資格のおかげで仲間が世界中に出来た。日本人はまだまだ少ないが、多くのメンバーは日本に興味を持っているので、日本についても良く話をする機会をもらう。私は決して流暢に英語を話すわけでもないし、特別な海外経験があった訳ではないが、どこに行っても物怖じしない性格なので、外国人の人たちに混ざって、会合やレセプションなども楽しんでいる。

海外に大きなネットワークもお持ちだが将来の夢は?

TPPや東京オリンピック、少子高齢化などの社会情勢もあり今以上の日本の国際化は必須だ。また、進んだ技術、安定した社会、日本文化のユニークさなど、日本に興味を持っている仲間も多い。しかし、不動産管理業を営む日本人経営者として海外の同業者と関わり、日本の情報を発信している人はまだ少ない。業界をより良くしようと集まった有志なので、信頼をおけるいい仲間が集いやすい。近い将来日本にももっと、大勢の外国人が暮らし、またビジネスを行う人も増えるとあろう。不動産管理業者もそれに伴い、海外の信頼できる同業者のネットワークが必ず必要とされる日が来るに違いない。 しかし、現状の日本の不動産管理業のイメージは、決してかっこいいとは、いえない。私の夢は、この業界の仕事を『かっこいい』ものにしたい。不動産売買の仕事は、一件派手だが、好不況の影響を受けやすい。その点、管理業は地味だが、管理戸数が増えれば増えるほど経営が安定する優良なビジネスだ。今は国内での活動がほとんどだが、ビジネスを海外に広げて行けば、これから本格的な経済発展を迎える東南アジアや南米各国での可能性は桁違い
 
 
だ。

(2013年南米チリにて仲間たちと)


(2013年南米チリ不動産管理協会会長と)

国際的に活躍したい若者へのメッセージ

不動産管理業は、時代とともに進化して行く大変可能性のあるサービス業だ。一件、地味にも見えるが、入居者のニーズが変われば、運用形態も変わっていく。外国人の人たちへの対応、高齢者向けの住宅サービス、ペットと共に暮れせるマンションなど、新しいサービスを提供する会社もどんどん生まれている。私たちの使命は、『オーナーに変わって、不動産物件を効率的に運営し、より多くの収入を確保する』ことだが、入居者の生活インフラを支える大変社会的な仕事でもある。そのためには、物件への入居者の立場も理解し、選ばれるサービスを提供していくことも大切だ。今後は日本発のサービスもどんどん出てくる可能性もある。東京オリンピックで、更なる日本への注目も集まっている。日本を世界に紹介していくことも我々の仕事の一つとなっていく。そこでも優秀な日本人学生、外国人留学生が活躍する場面が増えるであろう。そのためにも、腰を据えて業界の知識を学んで欲しいと思う。日菅協では、学生のための『賃貸住宅のアイデアコンテスト』や『留学生インターシップ』などにも取り組んでいる。皆さんでどんどん、この業界を盛り上げていって欲しい。