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“東洋から生まれた次世代エネルギー!!”

編集者より
水が変わればすべてが変わる “創生水”

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(2010年7月30日 発行の 米TIME マガジンより)
富永:  深井社長の事業の意義と今後のビジョンについてお聞かせください。

深井: 1、創生水という水が油と混ざることによって洗剤の要らない生活や農薬を使わない農業など環境にやさしい産業革命が一般家庭や美容室、レストランなどの産業界で始まっている。製造コスト、燃焼コスト、廃棄物の処理コストなどを抑え、また水の有効利用はすべてのCO2削減に繋がっている。 
2、新しい水素ガスの生成方法を生み出し、発電の基本概念を変え、燃料電池、電気自動車などの方面での変革をもたらす。
3、創生水を使ったエマルジョンという液体を2000℃以上に高燃焼させるこの三つです。

富永: いま言われた創生水という水が深井社長の新技術の重要な要素になっているようですがその創生水を開発されたきっかけは?

深井: 私の父は、信心深く人のために尽くして生きてきた父は膵臓がんで他界しました。その死を受け入れ難く、父と一緒に作った研磨業の部品を見ては泣いて、そんな一年が過ぎました。
私は、父のいない虚しさを埋めるため仕事に没頭しました。レストランとホテルを2件経営したのですが、その崖の下に千曲川がありました。排水は浄化槽を通して千曲川に落としていましたが、ある時、浄化槽が役に立たず垂れ流し状態になっていることに気がつき愕然としたのです。それから私の意識が変わり始めた。そしてホテルもレストランも全部辞めてしまったとき、周囲の人間には私が狂ったと思った者もおりました。そして環境運動に身を投ずる中、祖母との会話の中からヒントを得て、水をクリアーにすれば洗剤はいらなくなると気がつき、そこで「私が作る水はすべて自然の理に基づいて作ろう。」と水を研究し始めた。その中で生まれたのが創生水です。

自分の開発した創生水を創る機械は滝の原理、竜巻の原理など自然界の原理を取り入れている。そこから何百年前の昔の水が出てくるようになった。不思議なことに水と油が混ざる。「基本的に水は油と混ざらない。水はH2Oである。零度で凍る。水が溜まると腐る。」これらは全部嘘。私の作った水は零度では凍らない。マイナス3℃以下で初めて凍る。水と油はエマルジョンという乳化作用を起こして混ざる。水がクリアーになっていると13年ほっておいても腐らない。水の屈折度の定説も覆した。うちの水に光を当てると定説と違った角度で屈折します。水の重さも違う。同じ熱量を掛けても、蒸発率が違う。水と油が混ざる率を作り出して様々な用途に使っている。

創生水の機械は水道のメーターの後に付けるので台所でもお風呂でもトイレでも何処へでも好きなだけ水が出てくる。油汚れが落とせて、アトピー性皮膚炎が改善され、温泉効果があり、消臭効果があり、アオカビ発生しにくい、そういう色々な効果がある。一つの家庭を例に取れば、この機械が付くことによって、台所用洗剤、洗濯洗剤、お風呂のシャンプー、リンス、トイレの洗剤、車のクリーナーは一切必要ありません。奥様方は「クリームを使わなくて化粧が落ちる」とびっくりする。

コインランドリーでは、お洗濯フォーラムという名前をつけて、洗剤、柔軟剤を一切入れないということを掲げて運営しています。通常は、40分かかる洗濯時間が洗剤を使用しないために濯ぎの過程が不要で、15分に短縮されます。電気代は当然半分になりますね。使う水の量もいままでの半分でそれが利益に還元します。洗剤がいりませんので利益率が上がる。コインランドリー業は投資して黒字になるまで3年かかる。うちの場合、投資してその月から黒字です。美容室も同じですね。シャンプー、リンスなしで頭を洗っているわけですね。専門家が触ってすごいリンス効果があると驚いている。さらに働いている人の手荒れがなくなり、界面活性剤、環境ホルモンによる汚染がなくなるわけです。

10年ほど前、私はパーマ液とか毛染め剤が界面活性剤と科学反応を起こしてここでダイオキシンが起きているということを外人記者クラブで発表したことがあります。カナダ環境庁、ドイツ、日本の分析機関の証明を取りましたので日本の厚生省、環境省は全部認めました。
私は美容界やクリーニング業界、洗剤メーカー等を潰すつもりで発表した訳ではなく、「そこで働いている人のこと、そしてその環境負荷を考えているから止めていただきたい。新しい技術はいくらでもある。」ということを提言しました。パーマというのは酸性アルカリ、酸化と還元によって髪の毛のSS結合をカットしたり繋げたりしています。この技術は明治時代から一つも変わっていません。この技術をもとに、うちの水の中に重曹とクエン酸を入れ、アルカリと酸性を作って界面活性剤を使用しないパーマ液を開発しました。現在、その安全で環境にも優しいパーマ液を使用しているお店が何件かあります。

この創生水というのはどういう特徴があるかというと、まず水と油が混ざるという界面活性作用があり、そして洗浄する力があります。それから還元水である。酸化と還元とよく言いますが、酸化は腐ること、還元とは蘇生してくること、つまり生き生きとしている、新鮮であると言えます。水というのは腐っているか、還元しているか、ミリボルトで計測しますが、プラス250mV以上が酸化、それ以下が還元と定義しています。血液も同じで、オギャーと生まれた赤ちゃんの血液はマイナス150mV。これが年を取ってくると血液が酸化していきます。老化というのは血液の酸化、血液が酸化するから皮膚が酸化しこれが老化につながります。

次の特徴として、活性水素が多いと言う事。九州大学の白畑教授が発表した活性水素の測定方法で分析した数値を出したことがあります。白畑教授もうちの水を測って「これは一体何なのか、今まで研究した中でこんな数字が出たのは始めてだ」と言って証明書を送って寄こしたことがありますけれど、それぐらいうちの水というのは活性水素が多いのです。例えば良い水として知られるフランスのルルドの泉、ドイツのノルデナウの泉がありますが、私もフランスとドイツに行ってその水を回収して活性水素がどれだけあるか、溶存酸素がどれだけあるか測りました。日本のいろいろな水よりも素晴らしかったですが、うちの水の10分の1でした。一般の水では溶存酸素量に限界があり、空気をバッキして無理して入れても飽和状態になる。また温度による数字がある。例えば25℃で8という数字が飽和状態としますね。ところがうちの水は11という過飽和状態になります。

還元していて、界面活性力があり、溶存酸素、活性水素が多く、遊離二酸化炭素が多い。この5つをぴったり備えた水はそうはない。この5つが備わったが故にこれからの夢であるエマルジョンン燃料や水素ガスの分野で考えられない成果が出てきています。水のH2OのH2は水素ですから本来燃えるもの。Oは酸素。水は燃えるわけがない。燃えカスといわれる。H2Oの角度はOを中心にHとの角度は104度28分といわれている。ところがこの角度が変われば水素が出るというのが私の考えです。一例として水と油を混ぜれば乳化するという話をしましたが、てんぷら油を揚げる時に創生水を入れてもバチバチとならない。そのままスーッと入る。創生水に重油か灯油を混ぜて燃やす。エマルジョンは何十年と研究されて来ていますが水と油は混ざらないという前提において燃料を作ろうとしてきたところに欠点がありました。当然界面活性剤を使うがその特性を知らなかった。界面活性剤は燃えるものではありません。表面張力をゼロにするのが界面活性剤です。

富永: 創生水のエマルジョンは大学などで研究されていますか?

深井: 元防衛大学の鶴野教授はエネルギー関係をやっている方ですが「エマルジョンが化石燃料に匹敵するだけのことがあるかどうかということを研究することが大切。」と私に教えてくれました。創生水を使ったエマルジョンの燃焼実験をして下さったのですが、その教授から次のような評価を頂いています。
「エマルジョンの中の重油の熱で温度が上がっていき、水素と酸素に分かれる。そして分かれた水素がもう一度燃える。通常は水素と酸素に分かれる時のエネルギーとくっつく時のエネルギーは同じだが創生水のエマルジョンの場合は水の水素分の4割が発熱量になり、あとの6割が水素と酸素を分離させるエネルギーになる。だから4割の利得ができたことになる。4割が常に維持できれば燃料が15%節約できる可能性が起きる。



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今、水と油の混合比率を4対6にしてそれを商品化しようとしているが、今後測定点数を多く取ってデータの信頼性を上げる必要がある。水が燃える、燃えないという議論ではなく、創生水の水素と酸素の結合エネルギーが通常の水より低いレベルまで下げている可能性があるのかどうかという観点でこの問題を見つめていくことが重要である。つまり、燃料を半分にすれば半分の発熱量しかなく、水を混ぜる事により半分、若しくはそれ以下の発熱量になると言うのが定説であり、半分以上の熱量が得られると言う事は水が何らかの作用を及ぼし、発熱量を増加させているとしか考えられない。そしてそれを裏付けるかの様に、実験では水による発熱量の増加率が30%~40%の利得が得られた。(*増加率=エマルジョン燃料の発熱量の測定値÷エマルジョン燃料の中の燃料自体が持つ発熱量)」
私はもしエマルジョンに入っている水が着火の時点で水素と酸素に分離して水素が本来の容量以上に発生して燃えているとすれば、当然酸素ガスと反応を起こして高熱を発するはずである。それを現実に目で見ることが出来れば水が低温で水素ガスを発生させたという証拠になりうる。それが現実化できればボイラーの世界がすべて変わると思います。
またこのエマルジョンによる水素ガス生成の仮説から、この水で簡単に水素ガスを発生させることが可能になってきました。

現在、水素ガスが広まらない理由として欠点が幾つかある。例えば灯油やナフサやガス、これらを蒸気にし、そこに水を蒸気にしてぶつけてここから水素ガスを取る。これを水蒸気改質といいます。当然石油系を使うからCO2が出るわけで環境に良いとは言えない。また、両方を蒸気にする必要があり多量のエネルギーが必要となります。ぶつけて60%の水素ガスを取ってもあとはCO2が出る。あとは酸素ガスも出る。それを分離しなくてはいけない。そのため、水素ガスを生成するには何十億円とかかるプラントが必要です。
次に、大量に作った水素ガスを供給する手段が問題であります。水素ガスを大量に運搬するには、350~700気圧に高圧縮しボンベに貯蔵する必要があります。ある種の爆弾を抱えて安全に運搬する必要があります。これらが実用化できない要因であります。

富永: 電気自動車への応用は?

深井: 最近、ガソリン自動車に代わるものとして電気自動車が注目を集めていますが、電気自動車の欠点は150km走ると充電が必要であると言う事。特に冬は熱源がないから電気で暖房を取ったら150kmが50kmしか走れない。ところが水素ガスを車で作りながら燃料電池を動かしたら、充電が常にできるので何千キロも走れると言う事になります。しかも水素ガスを作っているときに熱源で50度80度と出たらその熱源を使って暖房を使えます。現在これを実現しようとしています。水素ガス生成において、アルミニウムやマグネシウムという溶媒を使って作る技術は特許が沢山出ています。ただこれら溶媒を水に入れると水素が少し出るが反応が止まってしまう。要は皮膜ができる。その皮膜を無くすことが出来ないからアルミやマグネシウムを細かく粉にして一度冷却する。そしてもう一度暖めます。すると粉の中にひび割れが出来、水がその中まで入っていく。そして皮膜ができないで反応して水素ガスを発生させる。これが活性アルミ、活性マグネシウムです。これらは今のところ、1gあたり1500円ぐらい。1kgあたり150万円します。科学的計算方式で1gのアルミニウムの場合は出る水素ガスは1.28ℓとされている。またその活性アルミなり活性マグネシウムに水を入れたとたんに水素ガスが出るけれど、出たらストップできない。しかも輸送に関しては真空パックにしておく必要がある。だから現在はパソコンの燃料電池等小規模単位で使うのが現状ではないでしょうか。ところが私は世界で初めてアルミ缶のような固形物と水が反応して水素ガスを出す方法を見つけました。皮膜を作ることなく缶ビールのアキ缶をそのまま使える。1gあたり1.7~2.2ℓの水素ガスが取れる。マグネシウムであれば3.3ℓの水素ガスが取れる。アルミ缶を作る時には電気を使うが、アルミ缶の中にはその電気エネルギーが入っている。アルミ缶を作るのに10円の電気がかかったとする。これを売る時に50円や100円で売る。ところが私は水素ガスを取ることによって電気を起こしますから最初の10円の電気代を頂いてしまう。すなわちアルミを作る時に出しているCO2はプラスマイナスゼロとなる計算です。これは水素ガスを取るだけでなくCO2の売買にも適用できる。家庭で簡単に水素ガスを使って燃料電池で発電すると、太陽光発電など問題にならなくなります。自動車で考えると、現在のガソリン車の約3分の1の値段で車を走らせることが出来ます。ガソリンの代わりにアルミニウム、マグネシウムをコロコロと入れれば良く、水素ステーションで水素ガスの充填の必要性がありません。更に水素ガスを取得した後の残留物は、医薬品の材料として高額に取引されていて、アルミニウムやマグネシウムの原価を回収できます。

この技術が今、ボーキサイトからアルミニウムを作っている会社に注目を集めています。私はこの先、アルミニウムやマグネシウムを溶媒として使わなくても水素ガスを生成できる方法をいくつか考えています。
神様は私に一つ一つ階段を上らせて楽しませてくれている。色んな実験や失敗をさせながら一つ一つ目覚めさせてくれる。そして振り返って見ると昔行った研究やデータがヒントとなっている。
これから水は油以上の利権になる。汚れた水をきれいにするのではなく初めから水を汚さないという技術に全世界が資金を出すようにするべき。水質汚濁防止法の基礎になっている「汚した水をきれいにする」という考え方そのものも間違っている。汚す水に対する規制がものすごく甘い。元来排出する水の規制を強くすれば水そのものを汚さない良い技術が生まれるはず。そこに新しい産業が出来てくる。行政は汚染物質を取る技術にのみお金を出して企業を甘やかしている。行政も関連企業も意識改革が必要です。

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