2019/04/21 01:16

働くことの意味って何だ? 

イベント
経済的な発展のみを目的とする時代は終わった。今ほど、働くことの本当の意味が問われている時代はない。閉塞感の漂う中、社会的なプロジェクトで新しいことにチャレンジして自分を磨こうという若者が急増している。
9月19日東京で行われた、第2回 地域若者チャレンジ大賞には、2008年に全国で長期実践型インターンに挑戦した約400名の学生から8組が選ばれ、最終のプレゼンテーションを行った。当日は、彼らを迎え入れた受入企業の担当者の多くも訪れ、若者が成長していくインターンシップの感動的なすばらしさが披露された。百戦錬磨の審査員の人たちも彼らの『ひたむきな一途な気持ち』に心を揺さぶられ、時に声を震わせた。

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この長期インターンプログラムには、ひとりひとりの物語があり、3時間に及ぶ感動ストーリーであった。彼らがインターンを通じて、多くの人たちに育てられ成長していった様子が話の中に感じ取ることが出来た。インターンとは、師と仰ぐ人の支えがあり、周りの人たちに支えられ、地域社会に貢献するという「本当の仕事」の姿を若者が追い求める挑戦の現場である。そこに物語があり、大勢の人たちを感動させるのであろう。

特定非営利活動法人ETICの由利吉隆氏によると、ここ数年で社会起業家、あるいは社会に役に立つ仕事がしたいと考える若者・社会人が急増しているという。ETICでは長期実践型のインターンを通じて、その若者に活躍の場を提供している。迎え入れる企業サイドも新しい風を吹き込む方法のひとつとして、やる気のある若者と協力しながら企業の活性化、あるいは地域の活性化に取り組んでいる。インターンというと短期の就業研修のようなものが今まで一般的であったが、ETICではいち早く、長期実践型の一歩踏み込んだ、学生と企業の双方にメリットがあるインターンの紹介を1997年から始めた。すでに2000名以上が長期実践インターンに参画し、138名がその後に起業しているという。ETICが目指す「本物のインターン」を体験し、多くの悩める学生たちが自身を取り戻し、希望を持って新社会人として新たなスタートを切っている。


この大きな流れはもう止められない。変革の時代を切り開くのはいつの時代も若者である。これからは、留学生も含めた新しいインターンの形がドンドン出てきて、いろいろな分野で社会変革が起こることを期待している。

おいしい野菜を子供たちに届けたい!!

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おいしい野菜を子供たちに届けたい!!・・北信越代表 新潟大学 宮澤拓さんと株式会社 総合フードサービス

今回のアワードで金賞を受賞した、宮澤さん。しかし、その道は決して平坦ではなかった。「取引をやめたい」「客だと思ってないだろう」電話口で聞く苦情。役に立つどころか、仕事の邪魔をしている自分が情けなく、もうインターンをやめようと社長に相談。「そうか、それならこのプロジェクト自体もやめてしまおう」社長が何とかしてくれると思っていたので驚いた。そこまで自分に賭けてくれている社長のためにも再度頑張ろう。宮澤さんは決心した。一軒一軒の農家を回り、収穫時期には一緒に集荷を手伝い、野菜のことも教わりながら、野菜などを学校給食のために農家から仕入れる仕組み作りに奔走。最後には4000万円の売上で黒字化を果たすまでに事業を発展させた。

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FC岐阜インターンシップ 8,300人の心が動いた日-クラブ史上最多入場者数記録への道-・・明治大学 林亮太さんとFC岐阜(株式会社岐阜フットボールクラブ)

「岐阜を元気に」を合言葉に、林さんはJ2リーグ入りを果たしたFC岐阜の初年度のスタッフとして、すべてがこれからの状態でインターンに参加。面接時に40枚の企画書を作成し、担当者の中西GMを驚かせた熱意で、「家族リレー」や「観客満員プロジェクト」などの企画を立ち上げる。「観客満員プロジェクト」では「1万人の秋祭り」を企画して、社内外の多くの人たちの協力も得て、企画の実施と広告費の了承を得ることに成功。通常の観客数3000人の3倍以上の観客を集めることにチャレンジした。無理だろうという意見が大半の中、上司の「やりたいことをやれ。俺が責任を取る」の言葉を支えに協力者を募って行った。
なんと、約50万枚という数のチラシを配布することに成功。その結果、8374人の史上最多入場者数を記録した。満員のスタジアムを見た林さんは、協力してくれた人たちへの感謝の涙が止められなかった。

海外向け商品開発に挑戦

宮内庁御用達漆器メーカーの世界戦略拠点で海外向け商品開発に挑戦
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