2019/06/26 17:34

落語は日韓の壁を越えるか?

イベント
--笑いの文化交流を目指す、韓国語で公演する落語家--

笑福亭鶴瓶の弟子である銀瓶は、韓国語で落語をする稀有な落語家
だ。神戸出身の在日3世。「彼が韓国落語へたどり着くまでに長い道のりがあった。
韓国語で公演する落語家
笑福亭銀瓶氏
--笑いの文化交流を目指す、韓国語で公演する落語家、笑福亭銀瓶氏--

笑福亭鶴瓶の弟子である銀瓶は、韓国語で落語をする稀有な落語家
だ。神戸出身の在日3世。「彼が韓国落語へたどり着くまでに長い道のりがあった。



『「血と骨」という映画を観まして。戦前、「君が代丸」という船が韓国の済州島と日本を往復していて、その船に乗っている人は僕のおばあちゃんたちの世代、つまり1世なんです。その子供の子供が僕
たち3世なんですよ。わずか60年くらいしか経ってないんです。

自分が韓国語を話せないっていうのが悲しくなったんです。それで話せるようになれば、前に外国だと感じた韓国を、「ここも祖国だ」と胸張って言えるんだと。それで「韓国語で落語をやろう」、と思ったんです。落語っていうのは、日本にしかない、素晴らしい文化なんです。日本と韓国っていうのは、過去に歴史的に非常にデリケートな部分があってぎくしゃくしてるんだけど、それを落語家だからこそ、在日に生まれた僕だからこそ、落語で韓国人を楽しませることができる、と』


そして、ソウル、プサンそして安城の3か所で公演を行った彼は、もうひとつの祖国で何を感じたのか。


『やるからには「在日」っていうのは実は関係ないんです。韓国のお客さんは「(笑福亭銀瓶は)在日だから、日本から来てるから大目に見てやろう」とか、「ちょっとくらい面白くなくてもまぁ笑ってあげよう」とか、そういうのはないんです。やるからにはきちんとしたものをしないとぜったい楽しんでくれないんです。そこは、やはり噺家として舞台に立たないとだめなんです。だから、日本語でやろうが韓国語でやろうが感覚はいっしょなんです」
 「韓国語落語をするようになって、日本語の美しさを知りました」もうひとつの祖国のことばを学び、日本の良さをあらためて感じる。
外国語を学ぶ先にあるものを、彼は落語を通じて伝え続ける。

(2008年7月19日(土) ソニービル 韓国語落語会in大銀座落語会2008 にて)