2019/04/24 17:14

看護留学生を迎える高島平団地の未来

みんなの生活
看護留学生を迎える高島平団地の未来

——高島平再生プロジェクトの新バージョンー

 「心身とも健康になれる街」のヒントは「ハウス・シェアリング」にあり

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今年の春、大東文化大学環境創造学部を卒業する学生で、高島平再生プロジェクトに心を寄せた学生の一人に、中国・内モンゴルからの留学生、スチントヤ(敬称略)がいた。彼女の卒論のテーマは「独居高齢者と留学生の共同生活の可能性」だ。彼女自身の留学生経験をもとに、「日本に留学している学生と、日々増え続ける独居老人が互いに抱えている孤独と不安を解決する方法」として、両者の共同生活を思いついたことが、卒論のテーマにつながった。彼女がこうした問題意識を培うに至った背景には、約18年間で3倍近くに急増している日本の留学生の置かれている不安定な状況や、総人口の減少、65歳以上の高齢者人口が22%を越え、独居老人が約450万人もいるという現実である。
  
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 確かに、孤独と不安に陥りやすい独居老人と留学生が共同生活することで、それぞれの抱える境遇を改善できれば、これに勝る「妙案」はない。しかし、これを実現するには「プライバシー維持への不安」と「狭隘な住居」という、一筋縄ではいかない難問が待ちかまえている。即ち、「狭隘な住居」だから共同生活は「プライバシー」の維持を難しくする。逆に、「プライバシー」を優先させれば、「狭隘な住居」は特段問題にならない、ということである。こうして彼女の「妙案」も頓挫したかに見える。
 しかし、「ハウス」の意味を広義に捉え直せば、独居老人と留学生の共同生活はすでに始まっているし、今後さらに大きく発展できる条件を整えつつあると言っても過言ではない。つまり、高島平団地そのものを一つの「ハウス」と捉えて、幼・青・壮、老の共生、特に独居老人と留学生が一つの「団地ハウス」をシェアできる人の繋がりが作り出せれば良いわけである。

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 スチントヤが言うように、「多世代共住」「多文化共生」「自然との共生」のもと、「高齢化・空洞化・老朽化が進む高島平団地から空き室を安く大学生や留学生に提供し、代わりに団地のボランティア活動に参加させ、地域の活性化を図る」ことが高島平再生プロジェクトの当初からの目的である。
 まして、その留学生が看護留学生であれば、独居老人のみならず、団地に住む者全てに大きな安心感を与える。順調に行けば、「心身とも健康になれるハウス=心身とも健康になれる街」を目指す高島平団地の全国発の試みは、日本再生の未来を示す第一歩になるだろう。カフェ新設など乗り越えるべき壁は少なくない。物心両面のご支援をお願いしたい。

【高島平再生プロジェクト統括責任者  山本 孝則(前大東文化大学教授)
国際人流寄稿文より抜粋】

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高島平再生プロジェクト 公式ホームページ
http://ec-company39.com/takap/ 

かつて「東洋一のマンモス団地」と呼ばれた庶民の憧れの的、高島平団地はいま、「高齢化、老朽化、空洞化」の厳しい波にさらされています。高島平再生プロジェクトとは、「高・老・空」を克服し「暮らしを再建する」ための研究・教育活動体として、いま、日本でも最も期待されている地域再生プロジェクトです。