2019/04/21 01:12

本当に必要なもの

国際人

 

本当に必要なもの

東電の原発事故による影響で節電が呼び掛けられ、あちらこちらで不必要な照明や電気が消されています。本当に必要なものは何だったのかを、もう一度考えさせられるきっかけとなりました。

昼間のように明るかった夜の東京の街も、少しだけ薄暗くなってきましたが、これで充分と感じられた方も多いのではないでしょうか。

考えてみれば、われわれはあまりにも贅沢しすぎてきたような気がします。夜が昼間のように明るい。ハンカチ1枚を何重にも包んで箱に入れる。毎年のファッションは目まぐるしく変わる……。

上海万博の時、日本館のバイオリンを引くロボットが人気を博しました。ロボットがバイオリンを弾く必要はあるのでしょうか。それが、ロボット製造技術の高さを誇示するものであるならば、なぜ、原発復旧工事では役に立たず、アメリカのロボットに頼らなければならなかったでしょうか。

より便利なもの、より見栄を張れるもの、より驕れるもの…をという人間の際限なき欲求が、より多くの電気需要を生み出し、原子力発電所を作らせたのです。

便利なのは良いことですが、今は便利すぎて、街に出掛けてもほとんど歩かなくてもすむほどです。すると今度は運動不足だといって、ジムに行って電動マシンの上を走る。そんな非効率な行動をするものなら、普段からエレベータではなく、階段を歩いて上ったほうが節電になるのに、電動ルームランナーまで回して電気の無駄遣いに走る。悪循環としか言わざるを得ません。

今年は夏に向けて「クールビズ」ならぬ「節電ビズ」が話題を呼んでおり、会社によってはTシャツでもOKというから素晴らしい。

不必要な服を脱ぎ捨てるように、知らず知らずのうちに増えてしまった数多くの余計なものから離れ、本当に必要なものだけを選んでいく作業に、今、取組まなければなりません。一人一人が賢明な選択をすれば、われわれは、原子力発電のような、あれほどリスクの高い選択はしなくてもすむことでしょう。

張景子さんプロフィール・・北京外国語大学 日本語・日本文学学科卒業・

元中国国際放送局(北京放送)アナウンサー 
東京大学 大学院修士学位取得・博士課程修了
JCKフレンズ(日中韓関連事業)代表  立教大学 兼任講師
日中・日韓・日中韓3国の政府間交渉・民間交渉の遂次・同時通訳
NHKの中国語翻訳・ナレーション業務
東アジア評論家として「TVタックル」「太田総理」等の番組に出演

張景子さんの多文化コミュニケーションセミナー

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