世界を動かすアジアポップ THE NEW WAVE OF ASIA
- 2026/06/01 08:01
同志社女子大学と韓国・東亜放送芸術大学(Dong-Ah Institute of Media and Arts、以下DIMA)によるスペシャルイベント「世界を動かすアジアポップ THE NEW WAVE OF ASIA」に参加してきた。会場は、音楽と文化の最前線に触れようとする熱気に満ちていた。
DIMA は、多くのK-POP アーティストや映像プロデューサーらを輩出するアジア屈指のエンタメ専門大学。アカデミー賞を獲得した映画「パラサイト」や全世界でブームが起きた「イカゲーム」もDIMA内の特別スタジオで撮影されている。
第1部の基調講演では、シム・ヒチョル教授がBTSを例にK-POPファンダムの進化を解説。特に印象的だったのは、現代のファンは単なる支持者ではなく、自ら情報を拡散し、応援するアイドルを“自分ごと”として支える存在であるという点だ。さらに、ファン自身が制作したグッズやコンテンツが広まり、やがて公式に取り込まれていくという循環は、これまでの音楽文化にはなかった新しい動きとして強く心に残った。
続くパネルディスカッションも非常に興味深かった。韓国・安城市と京都という、いずれも伝統文化の蓄積を持つ地域の類似性が話題となり、歴史と現代文化の融合という視点が提示された。また、K-POPが世界的に受け入れられるようになった影響で、韓国の若者が自国の伝統文化に目を向けるようになり、博物館に足を運ぶ機会が増えたという話も印象的だった。中でも、ソウルの国立博物館の入場者数が世界で3番目にまで伸びているという事実には大きな驚きがあった。ポップカルチャーが文化理解の入口として機能している点は非常に示唆的である。
第2部のミニライブでは、ソドとパク・ジヒョンが圧巻のパフォーマンスを披露し、会場を一気に引き込んだ。K-POPだけでなくJ-POPカバーも織り交ぜられ、音楽が国境を越えて共鳴する瞬間を体感できた。
第3部の公開ワークショップでは、実践的なボーカルレッスンが行われ、観客も参加しながらK-POPの歌唱技術に触れることができた。課題曲「Golden」の難しさを通して、トップレベルに求められる表現力の高さを実感した。
K-POPは単なる音楽ジャンルを超え、ファン、教育、産業、そして伝統文化までも巻き込みながら進化している。そのダイナミズムを肌で感じることができた、非常に意義深い体験だった。
(グローバルコミュニティー主宰 宮崎計実)
講演者のシム・ヒチョル教授と筆者
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K-POP カルチャーの推進役として注目を集める韓国・東亜放送芸術大学(DIMA)。日本との学術連携が開始され、日本人の留学生も積極的に受け入れる体制が整い始めた。
交換留学:同志社女子大学との提携が鍵
2025 年 10 月、同志社女子大学と東亜放送芸術大学は学術連携協定を締結し、交換留学プログラムが正式に開始された。この協定により、両大学の学生同士が交換留学でき、教員間の共同研究や文化交流も盛んに行われるようになった 。
対象は同志社女子大学の在学生で、音楽学科やメディア創造学科の学生が中心となる。K-POP・音楽制作・映像制作・舞台演出・メディアビジネスなど、エンターテインメント分野の最先端教育を韓国で体験できる。期間は 1 学期から 1 年間まで選択可能だ。
外国人留学生専用学科「グローバル K-ミュージックコンテンツ学科」
東亜放送芸術大学は外国人留学生のために専用学科を設立した。この学科は K-POP アーティストとして必要な表現力、ステージ演出、チームワーク、アーティスト支援実務までを幅広く養う実技中心の教育が特徴だ 。