2025/06/21 19:02

国際人

観光立国に必要なのはやはり言葉

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日本政府は7月1日より、中国個人旅行者向けのビザ発給基準を大幅に緩和しました。年収条件を元来の25万元(約350万円)から6万元(約85万円)に広げたのです。これによって、4億人ぐらいの中国人が日本観光の資格を持つことになりました。
数年前に小泉元首相が「観光立国」を呼びかけ、現政権の菅首相も新成長戦略としてそれを一つの目標に掲げています。10年後の外国人観光客数を2,500万人にまで増やすと明言。現在の4倍近くの人数です。

それは言うまでもなく、急増している中国大陸の観光客を念頭においた目標です。日本百貨店協会によりますと、4月の来店客数は37.6%、売り上げも37.3%、それぞれ増えているとのこと。その8割を中国大陸の観光客が占めていますが、ここにきて必要不可欠として浮上したのが言葉の問題です。

町中の公共機関の案内などを英語だけでなく、中国語でも標記することはもちろんのこと、観光地・電気製品のショップ・デパート・飲食店…観光とリンクしているあらゆるところに中国語の説明書やそれを話せる店員が必要になってきました。

今、東京の大手デパートに行けば、中国語のやり取りを耳にすることが多くなり、中国人の店員さんをあちこちの売り場で目にすることができるようになっています。

コミュニケーションに言葉は大事ですが、観光にも言葉は不可欠と言えるでしょう。

日本は観光地としての魅力を充分備えています。しかし残念ながら、今、日本を訪れている外国観光者数は世界で28位、アジアで6位。あの小さな島の香港でさえ年間2千万人ぐらいの観光客が訪れているのです。香港が2千万人を超えているのに、日本が超えられない理由はない。いや、とっくに超えているべきです。

遅まきながら、広大な中国大陸に広がっている日本観光のブーム、日本経済の活性化に一役買うに違いありません。それに備えて中国語を身に付けておけば、きっと思いもよらない嬉しい活躍のチャンスが訪れることでしょう。


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張景子さんプロフィール・・北京外国語大学 日本語・日本文学学科卒業・

元中国国際放送局(北京放送)アナウンサー 

東京大学 大学院修士学位取得・博士課程修了

JCKフレンズ(日中韓関連事業)代表  立教大学 兼任講師

日中・日韓・日中韓3国の政府間交渉・民間交渉の遂次・同時通訳


NHKの中国語翻訳・ナレーション業務

東アジア評論家として「TVタックル」「太田総理」等の番組に出演



張景子さんのエッセイ集



1. 語学の達人

2. 美の延辺料理はいかが? 【縁香館】

3. 韓国語を学ぶ学生に聞きました

8. 国籍は単なるチーム分けのカテゴリー

10. 観光立国に必要なのはやはり言葉




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観光庁でインターンとして活躍する留学生


『Yokoso Japan』から 『Japan endless Discovery』へ


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訪日観光を海外市場でPRする際などに使用するキャッチフレーズ・ロゴとして、2003年のビジット・ジャパン・キャンペーン開始以来使用してきた “Yokoso! Japan”を「モデルチェンジ」することとし、このたび新しいキャッチフレーズ・ロゴを選定しました。
この“Japan. Endless Discovery.”という新キャッチフレーズは、「尽きることのない感動に出会える国、日本」という意味合いで、海外の方々に何度も日本にお越し頂き、その都度、桜に代表される我が国の豊かな自然、あるいは歴史、伝統文化や現代の文化、食、地域の人々の暮らしといった日本の多種多様な観光資源を是非深く知って頂きたいという気持ちを込めています。(観光庁ホームページより)
 
 
 
 
 
 

中国への対応:日本とオーストラリア

国際人
7月1日以降、日本では中国人への個人観光ビザの交付条件が大幅に緩和された。激しい経済危機に瀕している現在の日本にとってこれは、以前から多かった中国人からの観光収入をより増やす意図と見られる。その上、観光客にとどまらず、留学生、移民、永住者などにおいて、中国人は在日外国人の中で大きな割合を占めている。オーストラリアでも同様に、中国人の数が多く、彼らは観光、勉強など、様々な目的で来豪している。

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現在、急成長を遂げている中国は、どの国においても度々激しい社会的議論の的となっている。この記事では、日本とオーストラリアで起きている議論と、両国における中国に対する対応や感情について考えてみたい。

中国の国力向上は、国際的に大きく二つの見方で受け止められている。一つ目は、中国政府が主張している「平和的台頭」である。これを支持する日本やオーストラリアにいる人々は、中国の台頭は特に経済的利益を多くもたらすと考えている。日本の場合、前述した中国人からの観光収入がその一例である。また中国の発展に伴う天然資源への大きな需要は、天然資源を多く保有するオーストラリアにとって、最近の世界金融危機からの影響を免れた理由の一つであった。

二つ目の考え方は、いわゆる「中国脅威」である。日本では最近、中国海軍艦隊の沖縄付近における外洋訓練や、中国軍ヘリの海上自衛隊の護衛艦への異常接近などが、中国への懸念を更に深刻化させている。オーストラリアでも、中国の国営会社がオーストラリアの鉱業会社へ投資することによって市場進出を狙っていると疑う人が少なくない。

いずれの考え方にせよ、21世紀において中国という国を無視することはできない。現状では、国粋主義や偏見などによって、中国政府への感情と中国国民への感情を区別せずに誤解や短絡をすることが少なくない。たとえ中国の政治制度などに反感を持っているとしても、その区別ははっきりとするべきである。そうすれば、国民間の相互理解がより深まりいい関係を築くことが出来るだろう。


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ランス・トロングさん
2月までグローバルコミュニティーの留学生インターンとして、変革の時代の日本を生で体験したジャーナリズム専攻のランスさん(モナッシュ大学)からのリポートです。



日本とオーストラリアにおける中国人滞在者の増加について



中国の経済的な発展、受け入れ国のビザの緩和などもあり、日本とオーストラリアでも
中国人の滞在者が増加している。2009年度の在日外国人の登録者数218万人のうち中国人・台湾人は、68万人に及び、それまで一番多かった在日韓国・朝鮮人の人たちの数を上回った。また約4万人の日本人が国際結婚をしているが、1万人以上が中国人のパートナーである。(2009年入国管理局データより)

一方、4人に1人が外国生まれという多文化・多人種国家オーストラリアでは、1989年の中国の天安門事件後に、当時のホーク首相が中国本土からの学生を歓迎し、それ以来中国本土や台湾からの移民が急増。2009年で、21万人か中国本土、7万人が香港、25000人が台湾で生まれている。またインドネシアやベトナムなどからの移民も含めると中国系の人口は67万人になり、ほぼ日本に住む中国人・台湾人の数と同じになる。

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO.5

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Lavalla Ryusuke san

異文化に少しずつ慣れていく段階が大切!!

ラバラ龍介君は、アメリカ人の父と日本人の母との間に生まれ日本で育った。インターナショナルスクールに通っていて英語はネイティブだったので、卒業後は、ニューヨーク州の地方の大学に進学。しかし、いくらアメリカ人の父を持つといっても、親元を離れて初めての海外生活は思っている以上に大変だった。学生寮での共同生活。回りはほとんど欧米系の学生で感じる孤独感。冬はマイナス15℃にも下がり、車がなければどこにもいけない。都会生まれの龍介君には、単調な田舎の生活がどうしてもなじめず日本に帰国することを決意した。

日本の大学への編入も考えたが、やはり仕切り直してもう一度、父の国アメリカに挑戦しようとレイクランド大学・ジャパンキャンパスを選んだ。日本国内で親元から通え、学業に専念できる環境は当時の彼には合っていた。クラブ活動などにも関わり、いつもの積極的なryusukeに戻った。日本語と英語が母国語のryusuke君は、英語で苦労している日本人の学生にはまぶしい存在だ。Ryusuke君はいう。『今思うと、僕はアメリカ滞在中少し、心を閉ざしていたように思います。英語は出来ても、環境の違いに対応する能力が欠けていたのかもしれません。私のように高校卒業後すぐに渡米するのは、いろいろな意味で大変ハードルが高いですが、やり直すチャンスはあります。私は、レイクランド大学・ジャパンキャンパスでそれを見つけました。もし、今、留学先でどうしようかと悩んでいる人がいれば、僕のように一度やり直してみるのも一つの方法だと思います。もちろんこれから留学を考えている人は、無理なくステップを踏んでいくことをお奨めしますね。』


レイクランド大学・ジャパンキャンパスでは、全てのクラスが少人数で先生と生徒の距離が非常に近く、授業中も何度も発言を要求される。その環境の中でどんどん積極的になっていく学生も多いという。留学前に、英語力だけではなく積極性も身につけて、留学に備えよう。


その他大勢の学生の体験談が読める レイクランド大学ジャパン・キャンパスのHP



レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 1



レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 2



レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 3


レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 4

明治神宮ゆかりの偉人たち 

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田澤義鋪(たざわ よしはる)・・福沢諭吉、新渡戸稲造に並び明治以降の三偉人といわれる大正・昭和の官僚・社会運動家
「道義なくして何の国家だ。この国民性を人類的、世界的視野に立って
政治と教育によって立て直すことが大切だ。」

The national mentality should be redressed from a human perspective and a global stance particularly in the fields of politics and education.” ( A Master of Fostering People — Yoshiharu Tazawa)
田澤義鋪は、東京帝国大学法科大学政治学科を卒業前に休暇を利用して、日露戦争後にわが国の支配下に入った満鮮地方の視察の途に上った。この旅行で彼が大連で見た光景は、終生消すことの出来ない義憤(ギフン)となった。それは戦勝を笠に着た日本人の傲慢さであり、中国の苦力(クーリ:アジア諸国の肉体労働者)などに対する非人道的扱いであっ た。

このとき、彼自身の胸に久しく培われて来た道義感が、猛然として戦闘態勢をとりはじめたのである。「道義なくして何の国家だ。日本は東洋のならず者になってはならない。この国民性を人類的、世界的視野に立って政治と教育によって立て直すことが大切だ。」このことが彼自身の将来を指向する原点ともなった。

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卒業後、内務省入省。明治神宮造営局総務課長に異動後、全国から青年団員を集め、彼らの勤労奉仕で明治神宮を造営することを提案し実行に移した。現在の明治神宮や外苑の木々(いわゆる「神宮の杜」)は造営時に全国の青年団員が持ち寄ったものであることは知られているが、これは田澤のアイデアによるものである。全国から集った青年団のこの活動は、田澤の主唱の下、1925年(大正14年)の大日本連合青年団結成および日本青年館建設へとつながっていく。(財団法人田澤義鋪記念会公式ホームページ参照




明治神宮創建のきっかけは、国民の声からはじまった。全国から10万本の献木。のべ11万人の若者達の勤労奉仕。造営のための国民の寄付など日本人の美しい心の伝統があります。その思いを引き継ぐのは私たちです。

明治神宮鎮座90年記念展

「――壮大なる杜づくり――明治神宮の創建」【第2部】
会 期: 平成22年7月10日(土)~9月26日(日)
時 間: 9:00~16:30(入場は30分前まで)
会 場: 明治神宮文化館 宝物展示室
拝観料: 一般 500円 大学・高校生 200円
(宝物殿との共通券)

移民国家 オーストラリアからのレポート NO.2

国際人
オーストラリア・日本の大学 多文化・多民族社会への教訓
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大学とは、多文化・多民族という概念において、一般社会を反映しているミクロコスモスである。オーストラリアと日本の両国では、年々留学生の人口が増加すると共に、両政府も積極的に彼らを受け入れようとしている。今回、両国の大学での留学生に関する現状と一般社会との関係を、様々な点から考えてみたい。

最初に両国での留学生の現状を様々な側面から見てみよう。まず両国の留学生に対する対応は、概ね好意的だと言えるだろう。しかしこの歓迎的なムードが、不安を抱えてやってくる留学生達にとって、どれだけ心強いことか現地学生は忘れがちである。

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その一方で、両国の大学に留学生を積極的に歓迎し、受け入れようとする現地学生がいるのにもかかわらず、留学生の増加につれ、彼らの存在が他の学生にとって特別な存在ではなくなり、むしろ無関心や反感が生じるという危険性がある。忘れてはいけないのは、大多数の留学生が外国に行って勉強するのは、その国に何らかの魅力があるためである。しかし、希望と共にその国に渡っても、現地学生からの無関心な対応によって、その国に対するイメージが否定的になってしまう。これは、国にも大損失となる。また、両国の一般社会と多文化・多民族との関係も見ると、少数民族に対する同じような対応は、彼らの持っているその国へのイメージを悪化させるだろう。

次に、両政府の留学生に関する政策を考えてみよう。留学生が国にもたらす利益は多いのだが、両国の政府から見ると、留学生を経済的枠組みの中で考えすぎる傾向がある。留学生の社会に対する経済的利益は確かではあるが、そればかりに目を向けてしまうと、国の「教育」、というサービスを過剰に商品化してしまう可能性がある。オーストラリアと日本のいわゆる「ソフト・パワー」の一つは、両国の教育制度などへの信頼性である。商品化によって教育の水準が下がってしまうと、そのソフト・パワーの影響力も弱ってしまう。同じように、一般社会で外国人の労働者などを経済的資源とだけ捉えてしまうと、その国における労働環境の魅力などもなくなってしまう。

オーストラリアと日本の大学は留学生だけでなく、現地学生にも有益な教育環境を提供していると言えるだろう。しかし、これは必ずしも改善の必要がないというわけではない。また、一般社会と多文化・多民族との関係といった観点から見ると、両国の大学における留学生の現状から様々な教訓が得られるのではないだろうか。

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ランス・トロング

2月までグローバルコミュニティーの留学生インターンとして、変革の時代の日本を
生で体験したジャーナリズム専攻のランスさん(モナッシュ大学)からのリポートです。

オーストラリアと日本の留学生数の比較

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移民国家 オーストラリアからのレポート NO.1

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO.4

国際人
本当に国際的な教育とは?

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Miss Yu Ching Wang 台湾/高雄 出身

とても親日的な国として知られる台湾。
日本で生活をしながら日本文化に触れてみたいという学生も多い。台湾のアメリカンスクールで学んだワンさんもそのひとりだ。
日本語や日本のアニメ・ファッションなどの文化に触れながら、英語で授業が受けられるレイクランド大学・ジャパンキャンパスは彼女にとって理想的な環境である。
この9月よりカリフォルニア州の州都サクラメントにほど近い名門大学UC・デイビス校に通うワンさんのように、今ジャパン・キャンパスに通う留学生は約3割。日本人学生にとっても、日本に関心のあるいろいろな国々のクラスメートと英語の環境でいっしょに勉強できるのはとても恵まれた環境だ。

国際化を謳う日本の大学は多いが、本当の意味での国際的な環境のもとで教育を受けるのは難しい。また、いきなり海外の大学の授業についていくのはかなりの準備が必要とされ、実際に途中で退学して日本に帰っている学生も少なくはない。慣れない国での英語授業、それも日本の大学と違い課題も非常に多い。

まずは、日本での留学を考えてみるのもいいかもしれない。ワンさんのような優秀な学生たちと日本で友達になり、一緒に日本を楽しみながら英語で勉強が出来るレイクランド大学・ジャパンキャンパスにはその理想的な環境が揃っている。


その他大勢の学生の体験談が読める レイクランド大学ジャパン・キャンパスのHP

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 1

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 2

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 3

幸せになる国際結婚のすすめ

国際人
多文化家庭支援センターから-NO4
日本とアフリカのルーツを持つ
世界的なアスリートの誕生を夢見て


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何年か前に「国際家庭の子供たちの悩み」の聞き取り調査のために100人近い国際家庭の子供たちにアンケートをとりました。
結果は予想を遥かに超えて、子供たちが様々なことで悩んでいることが分かりました。いじめや差別の悩みもたくさんありました。そんな中で、「いじめ?ない。差別?されたことない。困っていること?別に。」と言い切る女の子がいました。お母さんが日本人でお父さんはアフリカ人です。学校は楽しいし、お友達もいっぱいいる。と言います。

日本でも最近では、実に多種多様な文化を持った人たちが増え、アフリカ系の人たちも沢山いて、上記のような回答があっても珍しくないかもしれません。しかし、この聞き取りを行った頃はまだそんなに、アフリカ人とのミックスの小学生などあまりいない頃だったので、意外な回答だったのです。そして彼女だけではなく、その妹たちも同じように答えました。この家庭に興味を持った私は、彼女たちのお母さんにどんな子育てをしているのか聞いてみました。

「彼女たちには、この縮れた髪の毛がいかに魅力的か、繰り返し話して聞かせます。この黒い肌もすべての人種の中で一番強くて健康的であることを教えています。少し厚めの唇は、情熱の証であることを褒め讃えるのです。」

なるほど、自分に流れる血筋についてこのように教えてもらっていれば、多少どこかで誰かが陰口を叩いていようと、ゆるぎない自信と誇りを持つことができるのだなあと、感心したものです。
彼女たちはその後もクラスの人気者としてすくすくと成長し、アフリカの父の血筋を受け継いで立派なアスリートたちになっています。高校も大学もスポーツ推薦で進学しました。

周囲の人たちは、間もなくこの魅力的な縮れ髪や健康的な漆黒の肌を持ち、情熱的な唇をした日本代表のオリンピック選手たちが現れることを今か今かと待ち望んでいます。「血は遠い方が良い」と言われます。せっかく国際結婚で、人種の壁を越えて生まれてきた子供たち。そのことに誇りを持てるように育てることで、彼らの才能が遺憾なく発揮されれば、さらに優秀な人材をたくさん社会に送り出していくことができると、この家庭を通じて、また確信を持つことができました。


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特定非営利活動法人 多文化家庭支援センター
王禅寺事務所:川崎市麻生区王禅寺西8−12−30

お問い合わせ whitehouse@y3.dion.ne.jp (事務局長 エインズワース 千明)
ホームページ http://mcfsc.page.tl/

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1:幸せになる「国際結婚」のすすめ

2:本当に幸せな結婚とは?

3:アメリカでの子育て 出産

4:アメリカでの子育て 育児

国際結婚 国際人 総集編


家族の思想
儒教的死生観の果実

家族の思想のレビューを見る

加地伸行著《立命館大学教授》
血と生命の連続を核とする儒教的死生観こそ日本人の原感覚である、
という立場から、現代の家族をめぐる諸問題を明快に解きほぐす。
『儒教とは何か』『儒教沈黙の宗教』などの著書があり、独自の儒教研究で名高い著者が、祖先からの血の連続・生命の連続に最大の価値をおく儒教的死生観こそが、日本人の家族の思想の根本であり、日本人の拠り所とすべき精神であると論ずる。 

国籍は単なるチーム分けのカテゴリー

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今回のバンクーバー五輪で目立っていたのが、自分の出身国でない国籍或いは両親の出身国でない国籍で出場している選手たちの活躍だ。


フィギュアスケート・ペアでは、川口悠子がロシア国籍を取得しロシア代表として出場、フィギュアスケート・女子では日米二重国籍を持つ長洲未来が米国代表として参戦。逆に、アイスダンスのキャシー・リード、クリス・リードは、日米両国籍を持ちながら日本代表として出場。スピードスケートのアポロ・アントン大野選手は、日本人の父を持つ米国代表。国籍は単なるチーム分けのカテゴリーの一つに過ぎないという印象を強く受けた。

それぞれがオリンピックに参加するため、また、メダルを獲るため、最も有利なチームを選び、それに合わせて国籍を選択している。
それは、自分の価値を一番生かせる仕事や住まいを選ぶのに似ているような気がする。

コーチやマネージャーのいるリンクサイドは更に国籍が意味を持たない大融合。
女子フィギイア金メダリストキム・ヨナのコーチはカナダのブライアン・オーサー氏、銀メダリストの浅田真央を指導したのはロシアのタチアナ・タラソワ氏、米国代表のアボットのコーチは元五輪選手で世界女王の佐藤有香さん。

海外で活躍しているオリンピック選手のコーチといえば、2008年北京五輪で注目を集めた二人の女性を取り上げざるを得ない。中国のシンクロチームを銅メダル獲得に導いた日本の井村雅代コーチ、アメリカの女子バレーに銀メダルを獲らせた中国の郎平(ロウヘイ)監督だ。

選手も監督も、国籍や血統を超え、最も高いレベルを備えた素晴らしい試合を見てもらうため、チームを選び、選手を選び、コーチを選んでいる。観戦する多くの人々も純粋にこの最高のスポーツに酔いしれていたに違いない。

国籍はチーム分けのカテゴリーでしか過ぎなくなり、国や民族のボーダーラインがますます薄れていく世界の流れに喜びを感じる。

私たち一人一人にとっても、国籍が単なる住み分けのカテゴリーにすぎないことを、単なる地球上の住所の一部に過ぎないことを願ってやまない!


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張景子さんプロフィール・・北京外国語大学 日本語・日本文学学科卒業・
元中国国際放送局(北京放送)アナウンサー 
東京大学 大学院修士学位取得・博士課程修了
JCKフレンズ(日中韓関連事業)代表  立教大学 兼任講師
日中・日韓・日中韓3国の政府間交渉・民間交渉の遂次・同時通訳
NHKの中国語翻訳・ナレーション業務
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張景子さんのエッセイ集

 
 
 
 
 
 

幸せになる国際結婚のすすめー多文化家庭支援センターからーNO3

国際人
アメリカでの子育て その2 育児

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アメリカに里帰りをしていた時、夜泣きの話しになると、近所のおばちゃんが「それは歯がうずいているんだから、ドラッグストアで、オラジェル買ってつけてあげたらいいよ。」と言いました。たしかに、丁度乳歯があちこちから頭を出している頃で、歯茎の所がもりあがったりしています。さっそくドラッグストアで買ったオラジェルをつけると、嘘のように夜泣きが治まりました。これは大きなカルチャーショックでした。
夜泣きの原因が乳歯のうずく痛みのせいだったと言う事を知らずに、何百年も何千年も日本の母親たちは夜中に泣く子を抱きかかえてはどんなに辛い思いをして来た事だろうか。それなのに、こんなに文明が進んだと言われる社会の中でもまだまだ一つの知恵さえも分かち合える事ができずに来ていたのだと言う事を知らされました。
もちろん、後に続いた三人の息子たちは夜泣きが無く子育てを進める事ができました。

またあるときは夫の実家に滞在中に息子が熱を出しました。熱が高いので、食べものも消化できずに吐いてしまいます。アメリカの強い薬も飲ませたくないし、とオロオロしていると、義母が「コーラを飲ませなさい」というのです。「え〜!それは余りにもアメリカンでしょ!」と信じられませんでした。だって “良薬口苦し“と言う言葉にあるように、私の中では薬とは苦くて何となく神聖なイメージがあったのに、「コカコーラですか?!」と。しかし姑の言う事ですし取りあえず、いわれるとおりにしてみると、ゲップとともに熱も吐き出したのか、不思議に熱が引いていきました。詳しい考察についてはここでは控えるとして、とにかくものの考え方や対処の仕方が思いもしない所で違っている事が多く、カルチャーショックは数え切れない程ありました。

出産、子育てというただでさえストレスのかかる大仕事を、言葉や習慣の違いというまた別な課題をかかえた多文化家庭で簡単に抱えて行く事はできません。これらの『違い』が、夫婦のすれ違いや喧嘩の原因になる事は多々あります。合理的なアメリカ人が「どうして毎晩も産湯に入れるんだ。おれだって疲れているし、第一そんな必要はないだろう」と言う事の方が多いかもしれません。「そんなコーラや、わけのわからないもので大切なこどもに、変な習慣を付けさせたくないわ」と言って、自分の知っているやり方に固執する事もできるのです。でも、この『違い』を「障壁」や「困難」と捉えるのではなく、新しい方法、目から鱗の優しい子育ての開拓と思えば楽しさも可能性も幸せも膨らんでいくものです。
違いを排斥することなく、暮らしの一部として歓迎していけるようになったとき、国際家庭は
多文化を共存共生させるゆりかごになり、将来の世界の架け橋になる子を育てていくのだろうなと、感じています。


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特定非営利活動法人 多文化家庭支援センター
王禅寺事務所:川崎市麻生区王禅寺西8−12−30

お問い合わせ whitehouse@y3.dion.ne.jp (事務局長 エインズワース 千明)
ホームページ http://mcfsc.page.tl/

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幸せになる「国際結婚」のすすめ


本当に幸せな結婚とは?


家族の思想
儒教的死生観の果実

家族の思想のレビューを見る

加地伸行著《立命館大学教授》
血と生命の連続を核とする儒教的死生観こそ日本人の原感覚である、
という立場から、現代の家族をめぐる諸問題を明快に解きほぐす。
『儒教とは何か』『儒教沈黙の宗教』などの著書があり、独自の儒教研究で名高い著者が、祖先からの血の連続・生命の連続に最大の価値をおく儒教的死生観こそが、日本人の家族の思想の根本であり、日本人の拠り所とすべき精神であると論ずる。 

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 3

国際人
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本当の私を見つけました

何となく、朝早くから夜遅くまで勉強をしている自分に疑問を持っていた高校時代。私は、毎日決まりきった機械的な暗記中心の勉強がイヤになっていました。そんな私に勉強する本当の意味を教えてくれたのが、このレイクランド大学・ジャパンキャンパスの先生や仲間たちです。ここでは、すべての授業が少人数ですから先生と学生の距離が本当に近いですね。読まければならない本の数も半端ではありませんが、一緒に勉強する仲間とその壁を乗り越えていく楽しさを学びました。最初は英語での授業は大変ですが、無我夢中でやっているうちにだんだんと自信がついてくるものですね。今はプライベートもとても充実していて、アメリカ人、フランス人、香港から来たジャッキー(写真右)と女性4人で一緒に暮らしています。全く英語が出来なかった私が、今ここで勉強できているのは環境の影響が大きいですね。みんなで一緒に勉強して、教えあったり励ましあったりして、『学ぶことの本当の楽しさ』を体験できることはすばらしいと思います。厳しい環境で本当の自分を見つけることが出来て、先生やスタッフの人たちや周りの仲間にも感謝しています。『このままでいいのかな?』って迷っているあなたも、レイクランドですばらしい仲間といっしょに本当の自分を見つけてください。(桐原詩穂 17期生  熊本県出身)

その他大勢の学生の体験談が読める レイクランド大学ジャパン・キャンパスのHP

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 1

レイクランド大学ジャパン・キャンパスリポート NO 2