2024/04/27 09:19

特集

HIS 澤田秀雄氏 インタビュー

特集
LongInterview vol.8
外国人に対する採用に積極的なH.I.Sグループの会長、澤田秀雄氏にインタビュー『2000名の社員を統括しているリーダーは外国人です。』
第8回
訪問先:HIS澤田氏
訪問者:姜カイエンさん
多くの若者に海外旅行の道を切り開いた元祖ベンチャー企業、しかし、現在は旅行、金融、航空、ホテルの分野に及ぶグループ企業体に成長したH.I.Sの創業者、澤田秀雄氏に中国人留学生の姜さんがお話をお聞きしました。
 
座右の銘自然の摂理を大事にするべし。
人間は宇宙で生まれたので自然とのバランスを大切にしていくというのが私達のポリシーです。
姜さん:H.I.Sは海外旅行の会社として日本では一番知られた会社ですが、他の旅行会社に比べてH.I.Sの優れているところと魅力は何ですか?

澤田氏:他の旅行会社に比べて個人旅行が得意です。個人旅行は通常は割高なのですが、HISの個人旅行は料金が安いので人気があります。また、会社の経営も20代、30代が中心なので今後もさらに成長が期待できる会社だと思います。

姜さん:ホームページで見たのですが、30年前は東京―ロンドン間70万円くらいしたと思いますが、今はシーズンによって8万円くらいで行けますね。格安チケット販売の先駆者として色々な苦労があったと思いますが、そのあたりをお聞かせ下さい。

澤田氏:20数年前旅費が高くまで若い人はなかなか海外に行けませんでしたが、H.I.Sでは若者でも手が届く範囲の金額で販売を開始しました。しかしそのことに対して大手旅行会社や航空会社からプレッシャーがかかったこともあり色々と苦労がありました。しかし当初一番大変だったことは無名の旅行会社だったこともありいくら半額の値段であったとしてもお客様になかなか信用していただけなかったことです。小さな事務所で数人のスタッフで営業していましたし、チケットも空港で渡していました。数ヶ月はお客さんが来店してもなかなかチケットを購入する人はいませんでした。しかし旅行好きの人たちの間で、わたしたちの格安チケットの噂が広まり徐々に若者から浸透していきました。
 
姜さん:今のH.I.Sが一番求めている人材はどんな人ですか?外国人採用についてはどう思いますか?

澤田氏:まずは人間性ですね。明るく元気でやる気のある人が一番ですね。外国人の採用については当初から始めています。実は2000人のスタッフを統括する現在の関東営業本部長もバングラディッシュ人です。海外の支店でも中国人やスリランカ人、アメリカ人やオーストラリア人が責任者として働いています。彼らのほとんどは日本の支社で実際働いた経験があります。HISでは人種や学歴にとらわれずがんばれば誰でもどんどん昇進できるシステムになっています。日本の大手の会社では非常に珍しいと思います。

姜さん:これからチャレンジしてみたいことと目標を実現するために取り組んでいることは何ですか?

澤田氏:HISは日本ではある程度有名になりましたがこれからは世界でHISブランドを浸透させていきたいですね。現状海外70店舗ですが、100,200店舗と伸ばして行きたいです。
 

フロフィール 澤田秀雄氏

 
澤田秀雄氏:1951年2月、大阪府生まれ。大阪市立生野工高卒業後、73-76年に旧西独・マインツ大に留学。アルバイトで費用を 稼ぎ留学中に休みを利用して欧州、中東、アフリカ、南米、アジアなど50か国以上を旅行する。日本に帰ってきて旅に出ようとする際、どこの旅行会社も一律 に同じ海外から見れば異常に高い料金をとる内外格差に疑問を感じる。80年に旅行会社「インターナショナルツアーズ」を設立、「インド自由旅行」など格安 航空券を柱に個人向けパック旅行など多様な商品をそろえる。90年に社名を「エイチ・アイ・エス」に変更。95年3月には株式店頭公開を果たす。96年 11月、豪ゴールドコーストにホテルをオープン。98年9月には国内第4番目の航空会社「スカイマークエアラインズ」を他社の半額運賃にて就航させ、社会的な話題となる。99年1月には協立証券の株式を取得して、「エイチ・アイ・エス協立証券㈱(現エイチ・エス証券」の代表取締役社長に就任し、金融業界への本格参入も狙う。

日本の大学はどのように変わるべきか? 学生たちは何を求めているのであろうか?

特集

 

日本の大学はどのように変わるべきか?
学生たちは何を求めているのであろうか?

スタントメソッド

モチベーションを高める教育法のシンポジウム

3 年以上にわたって、スタント教授とその影響を受けた学生さんや社会人にインタビューを続けて来ましたが、その理由は、スタント教授が20 年以上にわたり、恵まれた環境を多くの学生が生かせず大学生活を無駄に過ごしている現状を変えようと、本気で取り組んでいる姿に出会ったからです。

それと、もう一つは、こんなに学生たちのことを思い、努力しているのにそれを認ず、スタント教授を一時はうつ病にまでも追い込んだ日本の大学という閉鎖的な組織のあり方に憤りを感じたからです。正直、同じ日本人として大変申し訳ないことをしたと思いました。

その後、毎月のようにスタント教授の授業を見学し、また多くの学生にインタビューを続けるうち、スタント教授の存在自体が、多くの学生の心の隙間を埋めていることを感じました。

クラスでも数々の奇跡的な場面に出会いました。そして、25 年の努力が、2012 年11 月に行われたモチベーションを高める教育法のシンポジウムと繋がっていったのです。多くの現役の学生が、自分の経験に基づいた感動的な発表をしましたが、その中でも、MONSTER  STUDENT から学生のリーダーとして変貌を遂げた廣松君の発表の一説を紹介いたします。

 

(シンポジウムで発表する広松君)


中略ーー『スタント先生は、勉強しない大学生を、それからそれを容認する社会を、このままではだめだと考え、その現状を変える為に尽力されていることを身を持って伝えてくださいました。それは、私にとって心強い味方ができた瞬間でした。つまり、スタント先生の人としての存在が私にとって、大きな励ましになったのです。--それから私は、勉学だけではなく、教師に対して関心を抱くようになりました。早稲田に在籍する教授がどんな人なのか知りたいと思うようになりました。講義の中身だけでなくどうしてその分野の研究をするようになったのか、講義に出席して話を聞くだけでなく、積極的に教授の部屋をノックしては、その教授に話を聞いて学習意欲を高めました。』

教育者の皆様、知識は勿論重要ですがそれ以前に学生達は、なぜ勉強するのか?どんな思いで先生は教鞭をとっているのか?先生はどんな人なのか?先生の夢は何なのか?今何に挑戦しているのか?それを先生の言葉で聞きたいのではないかと思います。また、先生が『本気で学生達を救おうと決心』(ここでいう『本気』とは学生達の将来を投げ出さないということ)すれば、このモチベーション教育のクラスで起こっている奇跡のようなことがご自分のクラスでも起こると確信しています。将来の進路決定が間近な子を持つ親として一日も早くその日が来ることを願っております。(グローバルコミュニティー編集長 宮崎計実)


教師の学生をあきらめない決心が起こした奇跡
信じてひたすら実行すれば、道は開ける


蘇霞さん(イギリスESSEX大学院社会学MA修士(2001)・早稲田大学会計研究科MBA修士課程(2010- )


(TA をしていた蘇霞さん(左から2人目)と学生達)

これといった経験が無ければ 40 歳を過ぎて日本で就職をするのはとても困難だ。ましてや、それが外国人女性ならなおさ らである。スタントメソッドに魅せられ TA( Teachers Assistant ) としてクラスのサポートをしていた、中国人留学生の蘇霞さんも日本で何とか職を探したいと 100 通近くの履歴書を送り続けた。

しかし現実は厳しく面接に進む事すら難しかった。蘇霞さんにも焦りはあったが、人の立場に立って考え『 GIVE  GIVE  GIVE 』の姿勢で、人に接することが出来れば運命は変えられると信じ、答えの出ない就職活動を続けた。その努力が実り、ある大手運送会社に面接に呼ばれた。これがダメなら諦めるしかない、蘇さんは覚悟を決め、日々スタントメソッドで実践してきた相手のために何が出来るかを意識し面接に臨んだ。

すると、奇跡が起こった。外国人でありながら、『思慮深い日本人的な考え方』や『人に役に立とうと活動してきた姿勢』などが認められ普通の社員として応募したにも関わらず、上級管理職待遇で迎えられる事になった。その会社で唯一の女性 , 唯一の外国人の上級管理職の誕生である。この結果には本人も友人、家族も大変驚いた。数年前まで彼女は長年うつ病を患い、薬を飲み続け何とか平静を保ってきた。彼女もそんな自分が嫌いだった。たまたま参加していた勉強会でスタント教授の取り組みを知り、自己中心の考え方が自分を暗い人間にし、知らないうちに人を遠ざけている事がわかった。

『これが自分の性格を変えられる最後のチャンスかもしれない。』 積極的に自分が周りの人に貢献出来る事を考え一つ一つ実行して行った。そして、スタント教授のスタントメソッドについて書かれた書物を『バイブル』のように何度も読み返した。すると、性格が明るくなり日常生活が楽しくなった。 25年飲み続けた薬もやめた。 彼女の様にうつ病などの精神疾患で悩む人は多いが、これ程見事に快復するする例は珍しいであろう。元々、色々な分野の才能があった蘇さんは、中国語で詩を書いたり、中国の研究会やビジネス英語の会を主催したりと、人が変わったように積極的に、『人の為になること』をするようになった。周りの人たちも彼女の熱意にどんどん引き込まれていった。


蘇さんいわく、『スタントメソッドを熱心に勉強しているうちに、無意識に自分のモーチベーションをコントロールする方法が身に着き、話している相手が何を求めているかも良くわかるようになった』という。


数年前まで、うつ病で苦しんでいた人がこんなに変わるなんて。。
尊敬する人の『言葉』を信じ、一途に実行に移せば、いくつになっても性格をかえることが出来る。蘇さんの就職は、奇跡ではなく起こるべくして起こったことかもしれない。

 

カワン・スタント教授

早稲田大学国際教養学術院教授
早稲田大学臨床教育科学研究所所長


貧しい家庭環境、インドネシアの内戦、度重なる日本での迫害。しかし、それにもめげず、「工学」「医学」「薬学」「教育学」の4つの博士号を取得。その才能は日本ではなくアメリカで開花し、88年米デュレクセル大学工学部準教授、90年トーマス・ジェファーソン医科大学医学部準教授を兼務、93年に恩師の頼みで再来日。桐蔭横浜大学工学部教授に就任し、「学生のやる気を引き出す」教育法を確立。Nikkeiビジネスでの紹介記事が大ブレイクし、教育界のみならず、社員教育に悩むビジネス界からも注目される。また、日本のみならず、母国インドネシア・シンガポール・マレーシア、中国の政府や関係機関からも熱 烈なラブコールを受け、それぞれの国で講演。その様子は、現地のマスメディアでも大きく取り上げられている。

 

私はあなたをあきらめない スタント教授インタビュー

 

感動教育(新刊)


カワン・スタント教授の新しい著書が講談社より出版されました。
ヤル気のない学生がみるみる『爆発』する奇跡のスタント・メソッド
『キミたちはこの先、どうやって生きていくのか?』大きな転換期を迎えている日本の大学教育
本物のリーダーに必要なものは?スタント教授の授業が体感できるすばらしい生きた教材です。

スタントメソッドを学んで 
Yokosojapan.netでも今までのインタビュー記事を見ることが出来ます。

『大阪を留学生パラダイスに』 エール学園 長谷川恵一理事長

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『大阪を留学生パラダイスに』


留学生の地域社会に役立とうという意識が大切


長谷川恵一氏 プロフィール
昭和22年生まれ。昭和44年同志社大学工学部卒業。九州松下電器株式会社入社、昭和51年、学校法人エール学園専務理事に就任。58年学校法人エール学園理事長、社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの理事をはじめ、特定非営利活動法人ミナミまちづくりフォーラム副会長、特定非営利活動法人国際メンターシップ協会代表理事としても活躍。また、所属する大阪府専修学校各種学校連合会では、文部科学省より委託を受け、実施委員長として留学生支援事業も行っている


地域に根ざし、独自の留学生支援のスタイルを確立しているエール学園理事長の長谷川恵一氏にお話を聞いた。


『就職率100%保障コース』


何とエール学園は今年より、『就職率100%保障』の特別コースをスタートした。もちろん、そのコースは厳選された学生のみが入ることを許されるが、業界初の試みとして注目されている。メンター教育を重視し,またインターンシップをフル活用した地域に根ざした実践的な教育を続けてきたからこそ、誕生したコースといえるだろう。
この学園の基本理念は、『なりたい自分、つくす自分』。なりたい自分を目指し、自己実現すること、そしてその自覚が芽生えたものが、他者の自己実現をも助けるという発想がそこにある。すなわち人は人との関係性の中で成長していくという考え方だ。現在の教育には、学歴社会が行き過ぎ、個人的な点数主義が中心になり、学びあい、お互いを高め合うという姿勢が欠けている。それが、社会に出ても消極的な学生を生み出す原因にもなっている。社会に役立つ実践教育をする専門学校では、このメンター教育によってお互いがメンターになり、学び合い、助け合うという考えがとても重要となってくる。

『地域企業でのインターンシップ』

エール学園では、教員と学生と企業担当者が一体になって、地域の企業でのインターンシッププログラムを拡大してきた。最初は、留学生を受け入れてもらうのも時間がかかったが、地道な活動が認められ、年々受入れをしていただける団体や企業も増えてきている。


学生達は、最初は経験を積ましてもらう意味を込めて、長期であっても全くの無償インターンシップとして取り組む。そして企業での勤務態度や能力が認められるとアルバイトや有償のインターンシップとつながっていく。外国人が日本社会に認められるには、まずは彼らが地域コミュニティーに貢献することが重要だと長谷川氏はいう。長谷川氏の指導もあり、インターンシップだけではなく、地域のボランテイアや清掃活動にもエール学園の学生達は熱心だ。その地道な活動のお陰で、今では留学生たちが地域の避難訓練で、高齢者の人たちの安全な場所への誘導などの大事な役目を担うまでになった。数年前までは想像も出来なかったことだ。この様に教育機関が媒介になって、企業を含む地域社会と留学生とのいい関係が続いてくれば、留学生の社会的地位も向上し、本来の意味で留学生が歓迎される社会になっていくと思う。これが、長谷川氏が目指す『留学生パラダイス』だ。

『場力』の重要性


長年留学生の生活向上に取り組んできた長谷川理事長は、大専各(大阪府専修学校各種学校連合会)の委員長としても活躍しているが、最近は、文部科学省の担当官よりアドバイスを求められることも多いという。エール学園のように地域に根ざした学校経営をしている教育機関はまだまだ少数派で、尚且つ学生の多くは留学生だということを考えると、エール学園は最先端をいっているといえるだろう。


長谷川氏は、『場力』という言葉でこの重要性を説明してくれた。『場力』とは、その土地が潜在的に持っている力をいい、その力を最大限に利用することが大切だという。『大阪』という土地には、元々遣隋使や遣唐使を送り出し、また朝鮮半島や中国大陸から多くの人たちが移り住み新しい文化を広めていったという歴史がある。
最後に長谷川氏が、いつも留学生に言い聞かせている言葉を紹介しよう。『皆さんが大阪で学ぶ、歴史的な意味を良く考えてください。そして、将来は、皆さんの母国と大阪を結ぶ架け橋となって、アジアの明るい未来を一緒に作っていきましょう。』

私も、留学生の為にインターンシップのプログラムを作ったり、彼らがもっと日本人と仲良くなれるようにと友達作りの為のサークルやイベントを立ち上げたりしているが、長谷川氏のエール学園や大専各の専門学校の人たちの取り組みには、本当に驚いた。地域の人たちは、外国人との交流を積極的に求めているわけではない。しかしその中に混じって、留学生が、地域の役に立てる場を積極的に提供するこの大阪の専門学校の人たちの取り組みは、他のエリアでも大いに参考になるだろう。

ここでも、大阪人の持つ寛容性が発揮されているのではないだろうか。関西でよく言われるたとえに、『京都十代、東京三代、大阪一代』というものがある。京都や東京ではどんなにがんばっても一代目はよそ者というたとえで、東京なら三世代、京都なら十世代経たないと京都人とは認めないという意味だ。しかし、大阪では、実力さえ認められれば一代目でも『お前は大阪人だ』といわれる。大阪は他の地域に比べてよそ者を受け入れる寛容な文化があるということだ。

留学生の皆さん、どうせ日本で暮らすなら、一代目でも『大阪人』だといわれる大阪で生活して、地域に溶け込んだ生活を楽しみましょう。待ってまっせ~。
(グローバルコミュニティー編集長 宮崎計実)

 

COOLJAPANってアニメだけ? 「日本にも 巨大な展示会場が必要」

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COOLJAPANってアニメだけ?

安倍 総理大臣が国会で表明
「日本にも 巨大な展示会場が必要」



COOL JAPANの政策の中でも最も経済効果や若者の雇用促進になると注目されているのが、国際展示会の誘致だ。そして、その重要性を首相が認識し答弁する場面が国会であったので、詳しく見てみたい。



2013年3月8日(金)午後4時すぎ、衆議院 予算委員会で日本の展示会産業にとって、歴史的なことが起きました。安倍晋三 内閣総理大臣が、「東京ビッグサイトの規模は世界で68番目であり、他国と比べてかなり小さい」「成長戦略のためにも大規模な展示会場が必要」と答弁したのです。この質疑応答はNHKを通じ全国に放映されました。日展協(日本展示場協会)は要請により、資料提供の協力をいたしました。それでは早速、衆議院予算委員会で行われた質疑応答の内容を紹介します。なお、わかりやすくするために、一部加筆したことをご了解ください。詳細は、衆議院のホームページ上の動画や議事録でご覧いただけます。
 
鈴木克昌 議員 の質問 

成長戦略の決め手となると私が信じてやまないお話しをさせていただきたいと思います。


ここに「見本市・展示会場面積」の世界ランキング表があります(下の図1)
「日本の展示会場は相当大きいだろう」と国民の皆さんは思っておられると思いますが、実は、日本最大の東京ビッグサイト(8万㎡)でも世界で68番目にすぎない。世界最大はドイツのハノーバーにある47万㎡です。黄色い文字は中国をはじめとするアジアです。特に中国が今ものすごい勢いで、展示会場の建設を進めています。

そうした状況がどんな風になっているかというのが、もう一つの棒グラフの資料です(下の図2)。このように、日本の展示会場総面積は35.1万㎡、中国は475万㎡、アメリカは世界一の671万㎡であります。恐らく国民の皆さんも日本がこんな状況になっているなんてと思われるかもしれませんが、しかし、これが現実であります。
申し上げたいのは、展示会の経済波及効果が非常に大きいということです。先週私が訪れた展示会「スマートエネルギーWeek」でも、3日間で国内外から8万人が見えています。経済波及効果だけでも相当大きなものがあったというデータをいただいております。ぜひ一つ、国の成長戦略における早急にやらなければいけない政策の一つとして、この展示会場の大きなものを造っていくということを推進していただきたい。(中略)


先ほど紹介した「スマートエネルギーWeek」は3日間開催されましたが、26カ国から1,585社が出展、専門家が88,248名来場しました。商談金額が1,800億円、1万3千人が宿泊、その経済効果は飲食・宿泊・交通で73億円、海外から8,317名が参加し、会期中のセミナーに参加された方が、11,024名です。このように展示会は本当に経済活動が大きなものだと思っておりますので、ぜひ一つ、この展示会場についてご答弁をいただきたいと思います。




安倍晋三 内閣総理大臣の答弁

ただ今、国際見本市について、最初に例として、「日本は68位」というお話でありました。安倍政権としては、「世界から投資を呼び込んでくる、あるいは、世界からいろいろな方々がビジネスチャンスを求めて日本にやってきて、その中において、日本は日本の商品・製品を紹介する、そういう場を作っていきたい」、「まさに日本をアジアのゲートウェイとしていきたい」という観点から言えば、大きな、機能的な国際見本市会場を日本に造るということは、重要なことであると思います。
私も実際に東京ビッグサイトに行って、最初は「こんなに大きなところがあるのか」と思ってびっくりしたのですが、しかしその後「ハノーバーメッセ(ドイツにある世界最大の展示会場)」に行く機会がございまして、あまりにも大きいので相当びっくりしたという経験をしたわけです。この見本市会場に我々も力を入れていきたいと、改めて、鈴木委員のご指摘で、そのように思いました。(以下略)


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 石積日本展示会協会会長が語る 「総理答弁」 の歴史的な意義


展示会についての質疑があることを事前に知らされていた石積会長は、安倍総理の答弁を、歴史的な意義を感じながら聞いていました。その理由を以下に語ってもらいました。


まず何よりも、国会の場で展示会の重要性が討議されたこと自体が画期的です。しかも日本の総理自らが展示会について語ったことは、私の知る限り過去に例が無く、史上初のことではないでしょうか。日本の展示会産業にとって歴史的な瞬間であり、様々な展示会の主催者をはじめ、全国各地の展示会場の方々、さらには交通、飲食、ホテル、装飾、電気工事、人材派遣など、展示会産業に関わる何十万人という人々に、将来に対する希望を与えたものと確信しています。

次に、全閣僚をはじめ、質問する議員や成長戦略を策定する官僚等が出席する前で、大規模展示会場の必要性を総理が明言したことは極めて重要なことであり、見過ごしてはならない事実だと思います。今まで展示会に参加したこともなく、意識しなかった方の中にも展示会そのものの意義や大規模会場の必要性が強く印象づけられたはずです。国が明確な指針を示せば、現在、拡張あるいは新設を計画中の各自治体も勇気づけられ、今後、大規模展示会場の建設が各地で一挙に進むものと私は期待しています。


    総理ご自身が、日本の展示会場は外国と比べ小さいと認めたことは決定的な事実です。海外では、次々と大規模会場の新設、増設が繰り返されており、このままでは、日本最大のビッグサイトでも世界ランキングですぐに100番目ぐらいになりそうです。韓国、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、インドにも抜かれてしまうことになりかねません。中国やロシアの例を見てもわかる通り、世界中の国々では、経済の伸びと展示会産業の発展度は比例しています。成長戦略の上からも、「日本は展示会大国になるべきだ」と総理も感じ始めておられるのではないでしょうか。


    安倍総理の答弁が、NHKテレビ・ラジオや各種インターネット中継で全国に報道されたこと、および総理自らがビッグサイトやハノーバーメッセに行った体験を率直に話されたこと自体が、純粋にすばらしいと思います。多くの国民が展示会および展示会場に関心を持つきっかけになったはずです。今後、国会議員や地方議員、官僚など政治・行政関係者の中から、展示会産業を研究し、その育成に積極的に取り組もうとする人がさらに増えると期待しています。


総理の答弁は 「展示会大国 日本」 への第一歩




右の図「日本の会場総面積を 100万㎡に!」(現在は35万㎡)を見て頂きたい。私はかねてより主張していますが、まず、東京ビッグサイトを現在の展示面積8万㎡(世界ランキング68位)から、せめて2倍の16万㎡(世界24位)に早急に拡張すべきだと思います。その後もできればさらに25万㎡にまで増設することが望ましいです。もし物理的に拡張が難しいのであれば、新たに10万㎡の会場を、例えば羽田空港の近く等に建設すべきだと思います。さらに、千葉県の幕張メッセを増設すると同時に、神奈川県にも新会場を建設し、関東圏で50万㎡にすべきだと考えています。驚かれる方もいるかもしれませんが、上海には現在28万㎡の会場があるにも関わらず、新たに50万㎡の会場を建設中です。したがって、関東の総面積を50万㎡にすることは驚くようなことではありません。


また、関西圏に20万㎡、中部圏に10万㎡(河村 名古屋市長および名古屋市議会はすでに建設を具体的に検討しはじめました)を建設すべきです。それに加えて、北海道、東北、日本海側、中四国、九州・沖縄にそれぞれ5万㎡の会場を整備すべきだと考えます。


以上を総計すれば、日本全体で現在の3倍の100万㎡に達します。そうなれば、世界の水準に近づく事になり、「展示会大国 日本」を実現できるのです。資源の無い日本がグローバル経済の中で生き残るためには、世界中から人、モノ、情報がどこの国よりも多く集まる国にならねばなりません。そのためには、「展示会大国 日本」を実現することがもっとも近道です。安倍総理の今回の答弁を、「展示会大国 日本」に向けての第一歩にしようではありませんか。(日本展示会協会 会長 石積 忠夫)
《日本展示会協会・リードエキシビジョン株式会社HP参照》

展示会産業は、旅行、交通、飲食、宿泊、装飾、電気工事、人材派遣、エンターテイメントなど何十万人という人々の雇用に結びつく、企画や運営方法によって無限大に拡大する可能性のある未来の産業だ。また、日本の得意分野の新エネルギーや環境関連などでも多くの成長産業を育てていく起爆材となると大いに期待されている。


 

アジア人度テスト ASEANの国々ついて学ぼう!!

特集

 

アジア人度テスト ASEANの国々ついて学ぼう!!

 

 急速な経済成長をとげているアセアン各国について、
簡単なクイズを解いて勉強してみましょう。

ASEAN(Association of Southeast Asian Nations)アセアンは、アジアの大国である中国とインドにはさまれた東南アジアの10ヶ国からなり、 日本の約12倍の面積に約6億人が住んでいます。 1967年、東南アジアの国々が協力しあい、 地域の平和と安定を守るために設立されました。 当初は、5ヶ国でスタートしましたが、徐々に加盟国が増えていき、 現在の10ヶ国「ASEAN10」になりました。(日本アセアンセンターHPより)

さて、皆さんはASEANの国々についてどれだけ知っていますか? 


クイズ1:以下のA国からJ国の国名を考えて見てください。


A国は赤道上に広がる17,000以上もの島からなる国で世界最大の群島(ぐんとう)国家です。面積、人口(世界4位)、天然資源の量はアセアンの中で最大で、石油や石炭などが日本にたくさん輸出されています。国民の約90%がイスラム教徒ですが、300もの民族が6,000もの島々に暮らしていて、言葉や文化は地域によってさまざまです。首都(A1)は、近代的な新市街と伝統的な旧市街の二つの顔を持つ魅力的な街です。

中国との深いつながりを持つB国は、( B1 )後に南北が統一されてできた多民族国家です。近年、目覚しい経済発展を遂げたB国には数多くの外国企業が進出し、活気にあふれています。衣類や魚介類など多くのものが日本へ輸出されています。
首都は、政治と文化の中心地で、フランス植民地時代に建てられた洋館や由緒ある寺院、美しい町並みなど、昔の面影を残しています。

C国は、昔はシャムと呼ばれ、東南アジアの中で植民地にならなかった、ただ1つの国です。国王は国民に大変尊敬されています。国民のほとんどは仏教徒で、男子は一生のうち一度は仏門に入り修行する習慣があります。どこへ行ってもきらきら輝く寺院が目にとまり、黄色の僧衣(そうい)をまとったお坊さんによく出会います。
日本をはじめ、外国企業の受け入れを積極的に行い、経済の発展に成功しました。日本へは魚介類をはじめ、テレビやオーディオといった工業製品などがたくさん輸出されています。首都は運河が多く、昔は「東洋のC1」と呼ばれていました。今は昔の面影を残しながらも熱気あふれる近代都市として発展しています。

D国は、菱形をしたD島と周辺の63の島々からできていて、東洋と西洋の交差点に位置します。多民族国家で、中国系の人が約80%近くを占め、マレー、インド、ヨーロッパなどの文化が調和して、独特の雰囲気をつくり出しています。東京都より小さい島国ですが、貿易・金融の中心としてアセアンの経済をリードしています。
海からの風と暖かい気候が一年中美しい花を咲かせ、ガーデン・シティと呼ばれています

E国は、11の大きな島を中心に、7,000以上の島々からなる群島(ぐんとう)国家で、「東海の真珠」と呼ばれています。アセアン唯一のE1教国で、国民の約90%が信仰しています。また、国民のほとんどが英語を話します。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの生活様式と文化の影響を受けていて、特にスペインの文化と伝統が人々の日常生活の中に根強く残っています。

F国は、日本の約1.8倍の国土に約135以上の少数民族が住む多民族国家です。人口の約70%は(F1)族で、その他のシャン、カレン、モンなどの代表的な民族は、それぞれの名前のついた州に住んでいます。国民の約90%は敬けんな仏教徒で、国内には無数のパゴダ(仏塔)があります。お米を中心とした農業国で、人口の約60%が農業にたずさわっています。

G国は、イスラム教を中心とした(G1)文化に、中国文化とヒンドゥー教の文化が混在している多民族国家です。それぞれの民族が独自の文化や伝統を守りながら暮らしています。天然資源に恵まれ、以前はゴムや錫(すず)などが主な輸出品でしたが、急速な経済発展を遂げ、今ではテレビやコンピューターなどの工業製品を多く輸出しています。
首都は近代的なビル、庶民的な町並み、緑豊かな自然がとけあう美しい街です。

H国は、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、中国の5カ国と国境を接する内陸国で、言葉や習慣が異なる約50の民族が暮らしています。日本の本州ほどの広さに、メコン川が南北にゆったりと流れて、川のほとんどはタイとの国境線になっています。
高原、山岳地帯、メコン川といった自然に恵まれた農業国で、コーヒーは重要な輸出農産品です。国民のほとんどが熱心な仏教徒で、町のいたるところで僧侶たちの姿を目にします。

Ⅰ国は、母なる大河・(Ⅰ1)川と、東南アジア最大のトンレサップ湖の恵みによる、豊かな自然が特徴です。山岳地帯には未開発の森林も残っていて、珍しい植物と野生動物の宝庫となっています。長い間内戦に苦しみましたが、1991年に和平を実現して、現在は国を挙げて再建に取り組んでいます。日本との関係が古く、朱印船貿易時代には日本人町がありました。

J国は、三重県ほどの小さな国で、ボルネオ島の北西海岸に位置しています。
1984年にイギリスから独立して、国王によって統治されています。
石油や天然ガスなどの地下資源に恵まれた豊かな国で、天然ガスのほとんどは、日本へ輸出されています。国民の生活水準と教育水準は高く、医療費や教育費はすべて無料です。

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クイズ2:日本に来る留学生数は?

平成23年のASEAN各国からの日本への留学生数 
1位 4033人( A ) 2位 2,417人(マレーシア)3位 2,396人  ( B )
4位 2,162人( C ) 5位 1,118人( D )  6位 498人(フィリピン)
7位 326人(カンボジア) 8位 248人(ラオス) 9位 186人( E )
10位 詳細不明(ブルネイ)

ちなみに、現在の全体の1位は、中国、87533人、2位は韓国、17640人、3位は台湾4571人ですが、今後はASEANの国々の経済発展と共に留学生の増加も期待されています。
(平成23年度 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)調べ)
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答えは文章の最後にあります。↓

ASEAN Youth Network in Japan
在日アセアンネットワーク

  


在日アセアンネットワークは、日本で学ぶアセアン各国の留学生とそのOB・OGによるASEAN各国と日本の友好を深めるため2006年に、各国留学生会のメンバーが集まり創設された団体。
その活動の中でも、毎年行われているASEAN FESTAは、各国の留学生がそれぞれ歌と食事とファッションショーで自国の文化を表現する場として大変高い評価を受けている。
一日でASEAN諸国を旅したような気分になれ、多くの留学生とも知り合いになれる貴重な
イベントだ。毎年夏に行われいるので、詳しくは、http://aynj.org のHPをチェック!!

(2012年7月に行われた第7回ASEAN FESTAより)

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アセアン各国政府と日本政府が協力して設立した国際機関
日本アセアンセンター


ASEANの事をもっと知りたい。旅行に行ってみたい方必見!!

 


ASEAN  商品の展示・商談会や各種セミナー、ワークショップの開催、人材育成、ASEAN 文化交流イベント、各種出版物の発行および情報提供など多岐にわたる事業を行っている。
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Tel:03-5402-8001   http://www.asean.or.jp

国際機関日本アセアンセンターも、第3回国際紅白歌合戦の後援をしていただけることとなりました





クイズ1の答え:A:インドネシア B:ベトナム C:タイ D:シンガポール
E:フィリピン G:マレーシア H:ラオス I:カンボジア J:ブルネイ

A1:ジャワ B1:ベトナム戦争 G1:マレー I1:メコン


クイズ2の答え A:ベトナム B:タイ C:インドネシア D: ミャンマー E:シンガポール

今年の春休みは、アジアの友達の国に訪問してみよう!!

きっと大歓迎してくれるはずだ。

 

芋エネルギーで日本を再生する!!

特集

 

芋エネルギーで日本を再生する!!

生産性の飛躍的向上で、農業を再生し、エネルギーや温暖化の問題も解決する

一石三鳥の芋の多層栽培とは?



近年、中国、インドなどの急成長に伴いCO2の排出量の増加率も年々上がっているが、政府もエネルギー政策を大幅に見直し、CO2の25%削減の目標も取り下げた。そして、化石燃料の輸入が増加し、エネルギー価格も高騰している。また、農家も収入減で後継者不足が深刻化し、衰退の一途をたどっている。そこで、今回はCO2の増加、エネルギーの高騰、農業問題の3つの問題を一挙に解決する『燃料作物としての芋の多層栽培』という画期的な提言している近畿大学の鈴木教授に東工大で、生物理工学を専攻する金ジェホンさんがお話を聞いた。

 

鈴木 高広教授 プロフィール
近畿大学生物理工学部教授 農学博士


1959年愛知県三河農家の生まれ。名古屋大学では博士課程までの9年間を授業料全額免除で勉学に励む。学術振興会大学院特別研究員DC2に名古屋大学から初の採用。米国マサチューセッツ工科大学 (MIT)ポスドクを経て、平成元年より通産省工業技術院名古屋工業技術研究所 主任研究官。科学技術庁長期在外研究員として英国ロンドン大学王立医科大学院へ。日米・日英共同研究のリーダーを務め、平成8年より東京理科大学助教授(准教授)。4年後退職し実業界へ。のべ4社で技術経営の実践に学び、ネットで検索される化粧品学者No.1となる。2010年より実学教育の近畿大学教授。ストレスのない安心で豊かな社会を創造する「ふるさとえびすプロジェクト」を構想し研究開発と講演活動、関連省庁や企業などに支援・共同事業を呼び掛ける。専門はスマートバイオリアクターシステム。MIT時代、大学院生たちが当然のように起業する米国社会に愕然とし、「研究成果で会社を興そう」と東京理科大で学生たちを指導したが果たせず。実践経験のない知識教育は非力だった。10年間の民間行脚は発言の重みと責任、そしてIdentityのため。

 

夢をもって世界に羽ばたこう!!  廣田和子氏にインタビュー

特集
7000人以上の留学生を世界に送り出す国際教育の第一人者、
7000人以上の留学生を世界に送り出す国際教育の第一人者、廣田和子氏にインタビュー
中国人留学生の蒋華さんが
インタビュー
7000人以上の留学生を世界に送り出す国際教育の第一人者、廣田和子氏に慶応大学の中国人留学生の蒋華さんがお話を伺いました。
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廣田先生は今まで多くの学生を指導してこられたと思いますが、学生が大事な選択をする場合はどのようにして優先順位をつけるといいと思いますか?


A:私はあまり物事に優先順位をつけません。逆に直感をとても大事にしています。
真剣に考えると本当に必要なことが自然と浮かんでくるような気がします。
そのことに対して正直に行動するようにしています。


Q:日本にいる外国人が日本の生活を有意義に過ごすにはどうすればいいと思いますか?


A:大切なことは、日本に来た目的を忘れないこと。いいことも悪いことも色々なことを経験すると思いますが、受け止め方ひとつで、全てが有意義な経験になりますよね。
私たちも多くの学生を海外に送り出していますが、留学しなかったことに対して後悔している人はいるけれど、留学したことに関して後悔している人はいないですね。みなさんも日本に来たときはおそらく大きな夢を持って来たと思うので、それを信じて前向きに生活していってください。たとえ今つらいことがあったとしても、将来必ずその経験は生きてきますからしっかりと受け止めてどんどんなんでもチャレンジしてください。


Q:私は日本に来て8年になりますが、日本にいる外国人たちはどのような点に注意して日本語を勉強したらいいと思いますか?



A:日本には『表現しなくても理解しあえる』という精神的な文化があります。また、特徴としてはっきりとした表現を避けたり、細かい気持ちを察する表現などが多いですね。
『細かい心遣い』を表現する日本の独特な文化の理解につとめることが日本語の上達に結びつくと思います。茶道や日本料理を見ても、とっても繊細な作法や言葉以外での表現方法があります。そのことを理解することも大切だと言えますね。
 
 
 

廣田和子氏プロフィール

廣田和子氏プロフィール

 


NIC International College in Japan 代表

 

財団法人国際教育協会 常務理事

 

レイクランド大学ジャパンキャンパス理事

 

米国TOEFL理事会理事(2001-05)

 

米国ハーバード大学教育学大学院MLE課程修了

 


高校卒業後、米国ミズーリ州オザークス大学へ留学。卒業後、米国にて青少年カウンセリング業務に従事。1988年ネバダ州立大学日本校開設にともない常任理事就任、学生カウンセリングを担当。1994年ネバダ・カリフォルニア大学国際教育機構Japan(現NIC International College in Japan)常任理事、2003年同機構代表に就任。1997年文部科学省大臣官房所轄財団法人国際教育協会常務理事に就任。2000年ハーバード大学教育学大学院MLE課程修了。2001年米国TOEFL理事会理事に就任。約20年間、国際教育に携わり、クリティカル・シンキングを基盤にしたヒューマニズム教育を推進し、感性と知性を育てる教育を実践。6500人以上の留学生を送り出す。
 

学生の無限の可能性を引き出す  ROCK CHALLENGE

特集

 

 

学生の無限の可能性を引き出す


世界130万人以上の若者が参加した伝説のイベント
『ROCK CHALLENGE』

 




『ROCK CHALLNEGE』・・1988年、オーストラリアで始まった若者の『健全なやる気』を引き出すイベントで、UNESCOやWHOなどでも認知され、今では、『パフォーマンスの甲子園』として全国でテレビ放映されている。また、オーストラリア以外でも、ニュージーランド、イギリス、ドイツ、日本、南アフリカ、UAEなど120箇所で公演されている。世界でもまれに見る高校生が主体になって全てを作り上げていくイベントとして、多くの国際教育機関で世界最高の『健全教育プログラム』と高く評価されている。

グローバルコミュニティーにて3月よりインターンとして活動しているドイツ人留学生のアンドレスさんがプロデューサーのディスタシオさんにお話を聞いた。

 



Q1:(アンドレスさん)ROCK CHALLENGEがこれほど長期に渡り、学生達の心を捉えた原因は何だと思いますか?


A1:(ディ・スタシオさん)ROCK CHALLENGEは、学生達が全てにおいて、自分達で考え、壁にぶつかりながら、みんなで協力してひとつのものを作り上げる楽しさを体験できる機会を与えています。
もちろん、音楽、ダンス、演出などの専門家が手助けをすることはありますが、あくまでもアドバイザーで、主役は学生達自身です。私たち教育者は、学生達の可能性を少し、低く見ているところがありますね。
教育とは、彼らの無限の可能性を引き出すことだと思います。私たちはパフォーマンス集団ですが、あくまでもアドバイザーの役割以上ではありません。彼らの可能性を信じて、最高のパフォーマンスの舞台を提供することに集中します。プロが演じるのと同じステージに立つことが出来る喜びを,彼らにも味わってほしいと思います。

 



Q2:このイベントを日本で行おうと思われた理由は何ですか?またこれからの活動の抱負を聞かせてください。


A2:オーストラリアなど欧米系の国での学生の一番の問題は、過度の飲酒、喫煙、覚せい剤、不特定のパートナーとの異性行為などです。学生達がエネルギーのはけ口を安易な快楽に求めていることです。これは大きな社会問題になっており、例えば、南アフリカなどは、高校生の15%がHIVのキャリアであるといわれています。一方、日本の学生の問題は、少し違います。彼らの一番の問題は、『空気が読めない』つまり社会的にどのように振るまっていいのかわからないということです。学生達の能力を測る物差しが画一化されて、彼らから自由な考えや発想を奪っているように思います。
あと、日本のあまりにも商業化されている大衆向けのショービジネスに対する『アンチテーゼ』という考えもあります。未成年の子供達がCDセールスの為に性的に利用されているような今の状況は、ある意味『放射能』より危険だと思います。

日本での活動は2006年より5回のステージを行って来ました。まだまだ日本ではインターナショナルスクールの学生さんが中心ですが、年々一般の学生さんの参加も増えて来ています。日本でのパフォーマンスの特徴として今後はもっと日本の伝統的な音楽を取り入れて行きたいと思います。その事により、海外に日本の伝統芸能を紹介することも出来ますね。《修正 改行無し》日本の伝統的なパフォーマンスはプロデューサーの私から見ても品格があり注目を浴びると思います。今の日本人の学生のパフォーマンスはHIPHOPなどのアメリカの影響が大きい様ですが、彼らの魂にも触れることが出来る精神性が日本の伝統文化にはあると思います。
私の夢は、日本のいたるところで Rock challengeが 行われ日本の高校生がオーストラリアの学生の様に自分を自由に表現する楽しさに気づいてくれることです。

日本人女性と結婚しているディスタシオさんは心から日本の学生たちのことを心配し、健全なフォーマンスの力で彼らを救いたいと思っている.10月に行なう第二回の国際紅白歌合戦でも喜んで協力してもらえることになった。『ROCK CHALLENGE』がより一層日本でも認知され、参加する学校が増えて行くことを願っている

インタビューをした、Andreas Steiner(ANDIさん)独協大学交換留学生の感想


Rock Challenge について全く知識が無かったので少しインタビューn前に、下調べをしたが、ディスタシオさんにお話を聞いて本当に驚いた。彼のような人がもっとNPOなどの非営利組織で活躍してほしいと思った。彼は、今若者が抱える問題を良く理解しており、本気でその問題を解決しようと果敢に挑んでいる。プロジェクトを通して、若者に大きな舞台でチャンスを与え、自分自身の力で誘惑を跳ね返すことが出来ることを示そうとしている。また性的に乱れた現代のポップ音楽に対する警笛すら鳴らしている。ROCK CHALLENGEを全世界に広げて行こうとされている姿にとても感銘を受けた。今後もこの『想い』が今以上に多くの支援を受け、またディスタシオさんの益々のご活躍を願っている。

 

2012年のROCK CHALLENGE JAPANの様子はこちらからご覧いただけますhttps://www.yokosojapan.net/article.php/rockchallenge2012_event_ja

ROCK CHALLENGE JAPAN 公式サイト  http://www.rockchallenge.jp/

元祖ソーシャルビジネス!! 荻野政男氏インタビュー

特集

 

元祖ソーシャルビジネス!!


『FUKUSHIMA』をあきらめない気持ちを世界に発信



3.11の震災後、多くの人たちが『人と人の絆』の大切さを再確認した。今回は、福島県いわき市出身で、震災復興の支援活動もしながら、本業でも外国人の住居支援などの社会的事業を展開する株式会社イチイの荻野政男社長に留学生の施寅傑(シインケツ)さん(左・中国)と李相濬 (イサンジュン)さん(右・韓国)がお話を聞きました。



荻野政男氏 株式会社イチイ社長・日本賃貸住宅管理協会(日管協)国際交流委員会委員長 大学時代に欧米各国に滞在した経験から帰国後、外国人のための住居を提供しようと不動産事業を手がける。今では業界発展のため、外国人入居支援セミナーや留学生インターンシップの導入なども行う業界の先駆者的存在。3.11の震災後は、いち早く出身地の福島いわき市で、『ふくしま国際メディア村』を立ち上げ、いわきの人たちを勇気つけようと地道な活動を続けている。




Q:(シさん)外国人の住居の問題に関心を持ったきっかけは何ですか?


A(荻野氏)学生時代にアメリやイギリスを旅したり、部屋を借りて住んでいたこともありますが、そこで、色々な形態の住まいを見たことがきっかけですかね。泊まったゲストハウスなどでも色々な国の人たちが年齢・性別・国籍に関わらず大きなリビングで楽しそうにくつろいで会話を交わしている。とても刺激的でしたね。そこで、日本に帰ってから手始めに外国人が住める住宅を探したんです。しかし、大使館員や外資系の重役が住むような家賃が100万もするようなもの以外当時はありませんでした。困ったので、仕方なく古くて日本人が借りようとしないアパートの大家さんと交渉しながら少しづつ外国人に部屋を貸してくれるところを探していきました。ある日、大学教授の住まいを一緒に探しに何件もの不動産業社を回りましたが、外国人だというだけでほとんど門前払い。たとえ社会的に信用のある人であっても外国人であれば、こんなに部屋探しが大変なんだと実感しました。そのとき以来、この入居に関しての差別をなくしたいと本格的に取り組むようになりました。その後、外国人も増えていく中で事業は伸びていき、大型の社宅を転用して100名以上住むことの出来る海外で見たようなゲストハウスを作ることも出来るようになりました。今ではゲストハウスも社会的にも認知され、数々のメディアでも頻繁に取り上げられるようになりました。

Q(イさん)今、荻野社長は、日本賃貸住宅管理協会(日管協)でも国際交流委員会の委員長として業界にも色々と新しい提案をされていますね。



A(荻野氏)そうですね。不動産業者としてのプライドもありますね。私の実家も大家をしていたので、子供の頃は長屋のようなところで他の入居者と仲良く暮らしていました。昔の話ですが、当時の大家さんは、仕事を探したり、結婚相手を紹介したりと住人のために生活の面倒も見ることも仕事のひとつだったんですね。大家は入居者に家賃を継続して払ってもらって生活をしているわけですから、それはお互い様なんですよ。そういう役割を元々不動産業者(大家)はしていたんです。ビジネスだけでは割り切れないコミュニティーを大切にするソーシャルビジネス的な発想がそこにはあるんですね。その考えが根底にあり、国際交流委員会としても外国人の人たちが部屋を借りやすい状況を作ろうと、業者向けのセミナーをしたり、多言語の入居案内のDVDの作製、また留学生のインーンシップを開催したりしています。



Q:(2人で)インターン中は本当にお世話になりました。私たちもお手伝いをしましたが、ご出身のいわき市の支援もやはりそのような考えが根底にあるのですか?
また現地に行かれて活動をされてみての感想はどうですか?


A(荻野氏)いわき市にも営業拠点があるし、私の親戚や友人も大勢住んでいます。困った時はお互い様。被災地に親戚や友人がいる人は行動をするしないに関わらず思いはみんな一緒だと思います。いわきの人たちに少しでも元気になってもらおうと、去年の8月と年末に歌や踊りのイベントを多くの市民や有志に参加してもらって行うことが出来ました。原発のせいで、多くの家族が離れ離れになって住んでいますが、少しでも参加者みんなの絆が深まればと思います。その様子は、USTREAMでも中継され日本全国、海外でもいわきを心配する仲間たちが見てくれました。

Q:(2人で)最後になりましたが、今の若者に望むこと、またこんな人なら一緒に仕事がしたいという人はどんな人ですか?

A:とにかく、若いうちに海外を見てくることが大切だと思います。そして出来るだけいろんな人と関わってどんどん世界中に友達を作ってください。あと、一緒に働く仲間に求めることは、好奇心とチャレンジ精神ですかね。それと、不動産の仕事も時代のニーズと共にどんどん変化していきますが、いつの時代も思いやりのあるコミュニケーションが基本です。住まいを通じて人を元気にしたいという気持ちに共感してもらえる人ならぜひ、一緒に仕事がしたいですね。

留学生が日本に来て一番はじめに関わるのが、日本語学校の教師と不動産業者だといわれる。30年以上も前に心に誓ったことを不動産業界の先駆者として一途に一歩一歩実現してきた荻野社長。仲間を思い福島の原発問題にも本気で関わる姿は、まさに元祖ソーシャルビジネスの経営者だ。