日本初! 選挙で選ばれ地域委員として活躍した大学生
- 2011/01/27 10:40
日本初!!
選挙で選ばれ地域委員として活躍した大学生
新しい住民自治の姿を探るべく誕生したボランテイア参加が
中心の地域委員会とは?
会議で発言する玉置委員 地域委員会会議の様子
選挙で選ばれ、1500万円の予算の使い道を話し合う名古屋市千種区田代学区地域委員として活躍した2人の大学生、玉置真悟さん(名古屋大学4年)、大原康治朗さん(愛知県立大3年)に名古屋大学でジャーナリズムを学ぶ、ランス・トロングさん(オーストラリア)が話を聞いた。

名古屋城
地域委員会とは・・昨年から名古屋市の8つの地域で試験的に始まった、小学校区ごとで選挙により選ばれた地域委員を中心とした住民自治制度。各委員はボランティアであるが、500万~1500万の予算で、住民の代表として、地域課題の解決策の審議を進めるところが、今までに存在している地域の自治会や地域連絡会などと大きく異なる。地方議会の形骸化が叫ばれる中、地域委員会の会合はすべて公開されており、一般市民も自由に参加し、質問も出来る新しい形の住民自治制度の取り組みとして注目されている。

(左:玉置さん・右:大原さん)
Q:どうして、ボランテイア委員に立候補したのか?
A(玉置)和歌山から名古屋に出て来たが、学生生活であまり地域と関わることなく過ごしていたので、地域委員会の活動は地域社会を知るいい機会だと思った。また1500万にもなる予算の使い道を自分たちで決めていくことにやりがいを感じ立候補した。
A(大原)スペイン語を勉強していてガウディの造った建造物の与えた都市への影響に興味があり、『歴史的建造物の保存』という課題が地域委員会にあったのでそれに惹かれて立候補した。
Q:地域委員会を経験して感じたことは?
A(玉置)副委員長も務めさせてもらったが、周りの人生経験豊富な、シニアの方々や主婦の人などいろいろな人達が、若い委員が少なかったこともあり、自分たちの意見もよく聞いてくれた。学生の新しいアイデアを出したり、フットワーク軽く動けるところは、地域社会に役立てる点であるとわかった。政治に関心を示さず、投票にも行かない若者は多いが、地域社会に関心を持てば、自ずとこれからの社会のあり方にも責任を持つようになると思う。
私の家系は、警察官や公務員が多く、また生徒会活動などをしたこともあり、政治や社会問題に関して割に身近な所にいたと思う。実際1500万円の税金の使い道について自分なりに責任を持って考えることが出来たことは、その責任の重さを痛感出来るいい機会だった。地域の内容であれば、身近な問題が多く、イベントの動員や企画など若い人たちの活躍の場が多い。私が副委員長に選ばれたのも他の委員の方々の若い世代への期待が大きかったからであろう。政治というものは本来、特別な人だけが行うのではなく、若者やサラリーマン、主婦、生活弱者の代表などにも、もっと活躍の場があってもいいはずだ。今回委員を務めて自分たちの世代への期待の大きさをつくづく感じた。また、この地域委員会をもっとうまく機能させるには、市会議員の人たちの協力も必要だと思う。地域住民の声を聞くべく、ボランテイアの地域委員会を受け入れ連携することが出来れば地方自治のあり方ももっと民主的になり、若い人達の政治参加も増えると思う。その期待に答えるべく、これからも政治について、地方自治についてもっと勉強していきたいと思う。

A(大原)まず、軽い気持ちで立候補したので当選して正直びっくりした。委員会の会合もいろいろな委員の人たちと話すうちに、大学では知ることの出来ない社会の側面を知ることが出来た。話し合いのやり方に慣れている委員長さんのみんなの意見を聞きながら調整していくやり方は、さすがだと思った。自分の住んでいる地域について高額な予算を持って議論することは、地域の素晴らしさを再認識させてくれた。大学の友達にも地域委員の活動を紹介したところ、関心を示してくれる友人も多かった。私の周りの外国語や国際関連の専攻の学生は、世界で起こっている大きな問題に目が行きがちだが、身近な地域にも関心を持ち、そこでの問題の解決を具体的に真剣に考えることが、世界の問題の解決にもつながるのではないかと思った。
鎮守の森 自然観察会で活躍する学生ボランテイア
また、大学でガウディの建築がどのように街の形成に影響を及ぼしたかを勉強したが、自分たちの街にある歴史的建造物を知り、誇りに思うことで地域に対する愛着も湧いてくると思った。地域委員会のイベントに大学の友人達がボランテイアで参加してくれてとても嬉しかった。ひとりでも多くの学生が地域に暮らす人たちと関わり、地域社会に関心を持ってくれるといいと思う。将来、留学を計画しているが委員会活動を通じて、地域の結びつきの大切さ、日本の素晴らしさを再発見出来て日本人として自分を語れるようになった気がした。
民主主義の進んでいる国々の地方議員の多くは、本職を持っており、議員活動はボランテイア的な側面が強い。また、日本のような職業議員という人達もあまりいない。名古屋市の地域委員会の試みは、住民自治の姿をもう一段高めて、「地域のことは地域で決める」という主旨から、住民が市政運営にもっと参画することをめざすものである。この度初めて地域委員を経験した2人の大学生は、自分たちが必要とされている確かな手応えを感じたようだ。今年は統一地方選挙の年である。若者も自分たちの未来を他人任せにすることなく、自分で新しい時代を切り開いていこうという気持ちが大切だ。その気持を持ち続けて活動すれば、周りの善良な大人の人たちも応援してくれるであろう。



















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