歌合戦を支える陰の主役たちに感想を聞きました
歌合戦を支える陰の主役たちに感想を聞きました
今回の歌合戦は本当に多くの方々のお力沿いがあり実現しました。多くの留学生・日本人学生も、新社会人のリーダーの下、準備不足の中ベストを尽くしてくれました。本当に有り難う。皆さんのような人たちを日本の社会は必要としています。代表して何名かの人に感想を御聞きしました。
2024/05/10 05:15
歌合戦を支える陰の主役たちに感想を聞きました
今回の歌合戦は本当に多くの方々のお力沿いがあり実現しました。多くの留学生・日本人学生も、新社会人のリーダーの下、準備不足の中ベストを尽くしてくれました。本当に有り難う。皆さんのような人たちを日本の社会は必要としています。代表して何名かの人に感想を御聞きしました。
多彩なゲスト歌手とセミプロの実力者の皆さん
(国際紅白歌合戦にて)
まずは、声優としてデビューし、数々の有名作品に出演されているロシアのジェーニャさん。(左)プロダクションを説得して友情出演をしてくれました。Tomeoさん(右)のJAZZ。この歌を聴くだけで来た価値があったというご婦人もいたぐらい、雰囲気がありましたね。
続いて、中国朝鮮族の人たちの舞踊。色鮮やかなチョゴリと華麗な舞で会場を沸かせました。
そして最後のゲスト歌手は、金京子さん。審査員のスタント教授もピンクのドレスと歌声を絶賛しておられました。
数々のコンテストの入賞歴のある尾島さち子さん(左)の表現力はさすがでした。男性最後は、唯一中国語で歌ってくれたのは武藤さん達(右)。楽屋でも記念写真で大人気でしたね。
そして最後は、抜群の歌唱力の鈴木里実さんが『To Love you more』で第一回国際紅白歌合戦のトリを務めてくださり、歌合戦は終了いたしました。
みんなを何とかして笑顔にしたい!!
(国際紅白歌合戦にて)
(ジャマイカ大使代理から賞を受け取るフェルナンデスさん)
BEST LOOKING賞を受賞したフェルナンデスさん。
彼は、7月に日本人女性と結婚したばかりのインドネシアの看護師さん。カラフルなウイッグで登場し、会場を和ませた。まだ日本に来て約2年で、看護師の国家試験に合格。漢字に悩み途方にくれていた同僚の看護師候補生に元気を与えた。去年の7月にお会いした時よりも、なお日本語が上達していたのはもちろん日本人の奥さんのお蔭だろう。
高島平団地に住む中国人看護留学生の皆さん
(国際紅白歌合戦にて)
Reaction賞(会場を一番沸かせた)を受賞
今年の7月に来日したばかりとは思えない日本語で歌ったのは、日中両国でヒットした台湾の歌手テレサテンの『時の流れに身をまかせ』。一生懸命に歌っている姿に会場から大きな拍手が沸いた。グループ唯一の男性徐軍さんはいう。『日本に来ることは少し不安があったけど、本当の情報が分かってきて段々と安心して生活が出来るようになりました。一生懸命勉強して、早く国家試験に合格して日本で看護師として働きたいです。今日は世界中の人たちと歌を楽しめていい日でした』
高島平団地における取り組みは以下のサイトをご参照ください。
「看護留学生を迎える高島平団地の可能性を考える」
http://easyurl.jp/1pq8
仲間がいたので安心して歌えました
(国際紅白歌合戦にて)
多文化家庭支援センターの世界の仲間に支えられ歌う太宰さん
スタント教授より優秀賞を受ける太宰鶴恵さん
太宰鶴恵さんのメッセージ
『とても緊張しましたが、多文化家庭支援センターの仲間の人たちがバックで後援してくれたので安心して歌うことが出来ました。歌合戦直前には少し声楽家の方のレッスンも受けさせてもらいましたので自信を持って臨むことが出来ました。賞をもらえたことは本当にうれしかったです。応援してくれた両親や仲間のお蔭でもらえた賞だと思いますね。
今回一番印象に残ったことは『WE ARE THE WORLD』を観光庁長官を囲んでみんなで歌えたことですね。色々な国の人たちが一緒になって楽しかったです。高校生としてこのような歌合戦に参加できて大変光栄でした。来年は、小学生や中学生の出場があってもいいと思います
被災地でがんばっている人たちを励ましたい
(国際紅白歌合戦にて)
ナイジェリア大使夫妻より最優秀賞を受けるデンマークさん
フィリピンから来た介護士候補生のデンマークさんには、この曲に特別な思いがあった。
それは、3月11日の震災で被災した、日本語のトレーニングを一緒に受けた同じ仲間たちや大勢の日本人の人たちのために何も出来ないのが悔しかったからだ。テレビやインターネットなどの報道を見ていると、いてもたってもいられなかった。その気持ちを歌にして、回りの人たちに聞いてもらおうと気持ちを切り替えた。歌はとても好きで時々勤務している病院でも歌わせてもらうこともあるという。デンマークさんはいう。
永生病院の皆さんと(歓迎セレモニーにて)
『国家試験に向けて勉強中の自分に、このような機会を作っていただいた八王子の永生病院の皆さんに感謝しています。恩返しするためにもしっかりと勉強して試験に臨みたいと思う。そして合格したら歌でも人を癒せる介護師を目指したい。
国境を越えて様々な人が結びついた
素敵な歌合戦になりました (国際紅白歌合戦にて)
観光庁長官賞を受賞した谷岡さんと阪本さん
司会を務めた谷岡理絵さん(駒沢大3年)
谷岡さんの感想
司会を務めさせて頂いたことも舞台に立たせていただいたことも本当にいい思い出になりました。主催者の皆さんありがとうございます。
今回の歌合戦で一番印象深かったことは、ひとりひとりが生きいきしていたことですね。
歌合戦の前に行った練習でも、出演者同士でお互いに歌を歌い合ったりしながら交流があり、和やかな雰囲気で本番に臨めました。私は司会を務めましたが、参加者の皆さんの『日本の人たちを元気にしたい』という気持ちで歌っている姿に舞台の袖で感激しました。
みんなが心に秘めたメッセージを持ってこの歌合戦に臨んでいたと聞いてうれしくなりましたね。また会場の皆さんも歌っている人たちを応援してあげようという気持ちが溢れていて、ステージと一体になった心温まる雰囲気で出演者も歌いやすかったと思います。
(観光庁長官とフィナーレを歌う)
観光庁長官の『WE ARE THE WORLD』やフィナーレの『世界でひとつだけの花』を一緒に歌っている時、今こそ世界の人たちがひとつになって新しい世界を作っていけるんじゃないかなって感じました。最後に、私と崔梅花さんが来年の代表として呼ばれましたが、来年も観光庁や多くの協力団体、マスコミの方々の支援も得ながら、崔さんと一緒に学生らしく元気のある歌合戦にしていきたいです。
国際紅白歌合戦に参加して 阪本美菜子(津田塾大3年)
当初、外国人が日本の曲を、日本人が外国の曲を歌うというこの企画の概要を聞いて、なんて面白そうなのだろうと思いました。私たちも出場させて頂けるということで、何がよいだろうと考え、誰もが知っており、学生らしく、場を盛り上げられるような曲にしようということで、『Dancing Queen』を選曲し、結果としてパフォーマンス賞と観光庁長官賞を頂けたことは嬉しかったです。しかし、最も印象に残っていることは皆で舞台にあがり、『we are the world』 と『世界にひとつだけの花』を8カ国語で歌ったことでした。皆で肩を組んで同じ曲を歌ったりしていると、本当に国籍や年齢などは関係ないのだと実感し、また、会場の一体感もうまれた気がします。
共演者の鈴木里実さんと
舞台裏では出場者の方たちともお話することができ、祖国の文化や、今回の震災についての考えや意見を聞くことができました。明治神宮を訪れる観光客の方たちからも、日本のことを大変気にかけてくれている声を多く聞きます。友人で、被災地へ復興ボランティアに行っている外国人留学生がいます。私自身も被災し、震災当時の状況の悲惨さを目の当たりにしましたが、日本という国はこんなに多くの国の人たちからも温かい目で見守られ、本当に幸せであると思いました。まだまだ被災地は厳しい状況にありますが、現地や国籍に関わらない人々との強いつながりとともに、必ず復旧する日がくると信じています。
困ったときには支えあい、助け合うような世界、社会に貢献できるような自分になるためにも、これからさらに頑張っていきたいと強く感じました。そして来年、今の自分よりさらに成長した姿で、新たな思いを胸にまた参加できればよいなと思います。
インドネシアの看護師さんも国際紅白歌合戦に参加
以前取材をしました、『あいうえお』からスタートしてわずか2年足らずで日本の看護師国家試験に奇跡的に合格したインドネシア人看護師の一人。ヤレド・フェブ リアン・フェルナンデスさんも国際紅白歌合戦に参加されます。
彼の合格は、多くのEPA(経済連携協定)で来日している看護師・介護福祉士候補生のみならず、彼らを日々サポートしている関係者にも大 きな勇気を与えました
https://www.yokosojapan.net/article.php/feature_nurse1008_ja
レイクランド大学 学生紹介 NO.10
震災のボランテイアが教えてくれた将来の夢
今野英太郎さん 学内でのチャリティーイベントの様子
震災ボランテイア説明会
今野英太郎さん(19歳)は、中学・高校時代は野球に打ち込み、予備校時代に海外への興味と色々なことを経験したいという思いでレイクランド大学・ジャパン・キャンパスに進学。2年生になって、英語の授業にもやっと慣れてきたころに、東日本大震災が起こった。両親の実家が宮城県の石巻市という大変被害の大きなところだったので、道路が開通した3月20日に安否が確認できない親戚を訪問。町中歩き回って何とか、親戚の無事は確認できたが、友人たちの中には、命を落としたものも多くいた。とにかく、自分にも何かできることはあるはずだとその後、学校の友人や職員の方も関わってもらい、合計3度1ヶ月半にわたり被災地のボランテイアを経験した。足に釘が刺さったにも関わらず協力してくれた友人もいた。また学校の協力で商品を集めて、オークションをして募金を集めた。アメリカ本校の人たちからも募金という形で現地の人たちへの多くの励ましをいただいた。
しかし、石巻では、まだまだ、ボランテイアの数は足らない状況が続いている。夏になってきて、学生たちもハエが飛び回っている教室で汗だくになりながら授業を受けている。ゴミなどの悪臭で窓が開けられないからだ。がれきの掃除や家の整理にしても、大きな家なら10人でも一日1軒片付けるのがやっとだ。震災から3ヶ月以上経っているが現状はあまり変わっていない。被災者の人たちは疲れきっていて、私たちとも積極的に関わろうとしない人も多い。
はじめは、せっかく手伝っているのにと残念に思ったが、あるご婦人のことばで気がついた。『毎日、瓦礫を見て生活していると気持ちもすさんでね、家族みんなを亡くし、何のために生きているのかわからないのよ。』ということだった。とにかく話を聞いてあげる『精神的なサポート』が一番必要とされているのだと理解できた。
その時から、困っている人の役に立てるよう、イギリスの大学でカウンセラーになる勉強をしようと思うようになった。9月には日本を出発するが、1ヵ月半のボランテイアの経験は本当の意味で相手の立場に立つことの大切さを知る貴重な体験だった。将来、どんな人の気持ちでも癒してあげることの出来る様な人間になりたいと思う。